神様なんか信じない僕らのエデン
」のレビュー

神様なんか信じない僕らのエデン

一ノ瀬ゆま

革命が起きました。

2024年7月25日
濃厚エチ多め大体200頁前後。
ここまでオメガバースを掘り下げた作品を初めて読んだと思います。BLの中でもそこそこ数の多いテーマですが、多くは‪α‬性の絶対的な強さと、Ω性のヒートという事象及び妊娠ができる、といった点に重きを置かれます。が、この作品はα‬Ωという新しい「普通」に翻弄される、まさにオリジンである2人がリアルに描かれているあるようでなかった設定です。
どのジャンルに置いても、草分け的な存在となるキャラを主軸に描くのは難しいと思います。(そういった世界観という事することがほとんどですので)
その点 「僕らのエデン」は、キャラが立っていて薄くなく、彼らの思考、‪α‬Ω性の情報が皆無なオリジンであることの戸惑いや、相手と共にある幸福感をリアルに感じます。
攻めくんは論理的で無駄がなく、優しい人柄のなかにも"‪α‬"としての(群れのリーダーとしての!)強さがしっかりあって、受けくんは素直でかわいくも女性的過ぎない魅力をもっています。
生物学的な要素と物語の結びつけが巧みな上、心情的な表現がとても優れている印象を受けたので、作者様は達観した頭のいい人なんだろうなと読んでいて思いました。
また、物語の構成も上手で絵の描写も綺麗です。1巻上下〜2巻と比較すると、3巻からはより洗練された絵になっております。特にフェロモンの描写は、「誘惑」を感じる表現です。
あと私自身 攻受がすれ違いすぎてもだつくのに少しイラッとしてしまうのですが笑、いい塩梅でした笑
定期的に読みに来ようと思うくらいには自分にハマりました。おすすめですほんと!
もしここまで読んでくれた人がいらっしゃいましたら大きな感謝を伝えたいです!ありがとうございます♡
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