このレビューはネタバレを含みます▼
「わんこ系主人公がクール系パートナーに冷たくあしらわれてもめげないストーリー」は、往年の名作イタKissに通じるものがあります。
ですがこの作品の魅力は、登場人物がそれぞれ誠実なことだと思います。
気持ちのすれ違いから冷たくすることはあっても、ヴィンセントの根っこは誠実で善良。
ちょっかいをかけてかき回す役のミゲルも、実は思慮深さを感じます。
すれ違う気持ちが切ないですが、主人公の愛情深い人柄は周りの人間含め伝わっているので、必要以上に理不尽なシチュエーションもなく安心して読めます。
登場人物の心の機微が丁寧に描かれている点が良いですね。
ストーリーも読み返すと伏線とおぼしきシーンが散りばめられていて、逆行前のオリアナに花束を贈ったヴィンスはもしかして…とか、ミゲルのあの表情の意味は?とか想像を膨らませてます。
そしてなにより絵が綺麗!大好きです