心酔できる幸福感に、拝みたくなる





2024年8月3日
日常を忘れ貪るように読んでいる時、名残惜しくも読み終えた時、確実に何か脳内物質が分泌されています。心酔できるものに出会えるって、本当に幸せ。吃音を扱ったデリケートな作品という認識から、購入するまでに時間が掛かりました。はたして純粋に楽しめるのか。この辺りの不安は、先人達の熱いレビューを読むことと、まずはコミックから読んでみる、ということで払拭ができました。偏見の痛さ、可哀想という驕り、それら全てがどうでも良くなる清居の圧倒的な存在。そして吃音以上のインパクトを持つ平良の個性。『美しい彼』の世界にひとたび触れたら、原作読んで番外編集も読む以外の選択肢はありませんでした。徐々に明かされる清居の人となりが魅力的で、清居について書こうとすると、浮かぶ単語が平良のそれで驚きます。まさに布教。巻数が進むごとに面白く、来て欲しい時に期待以上のものが用意されている、そうこれ、これが読みたかったの!な展開に夢中で読み耽りました。平良を愛する人々への仲間入りができて嬉しいです。これからの方、とても面白いですよ。おすすめです。

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