このレビューはネタバレを含みます▼
すっごい好きです!絵もお話も雰囲気にピッタリ合ってて、ファンタジー世界だけど難しい説明はなくともすんなりと入っていけました。
特に絵が!いい!!野白先生の作品は他にも読んでいますが、今作ほどには感動を覚えていませんでした。ファンタジー世界がめちゃくちゃ絵柄に似合ってます。服装とか小物とかも好みです。
さて、ストーリーは。
名家のお坊っちゃまとその家に引き取られた孤児がお互いに心を通わせ、しかし立場ゆえに離れ、それでも離れきれなくて隠れて逢い引きし、これからの人生どうするんだ?となってからのハッピーエンドです。
幼い頃の2人が可愛い…。厳しい親の元に産まれたお坊っちゃまゆえ、甘えることも甘やかされることもなかったアロイ。恵まれているのに孤独という、ほんのり不幸な感じがいいですね(性癖)
対するミカドは孤児であり、やはり孤独を抱えている。アロイに惹かれたのは見た目や性格だけではないのでしょう。ほのかな孤独を感じ取り、彼を癒すことでおそらく自分も癒されていたはず。許されるまで最後までしてないのが彼の理性と遠慮を感じます。
3年間のブランクが2人をさらに惹き付けるという展開も良かったです。切ない、一途、健気。そんな2人が幸せになってはいけないはすがない!ラスト、お母様の言動や過去の回想が、まるっと2人を包み込んでくれました。厳しい母にも愛情はあるし、許せるだけの度量も過去の悲しみもある…。
描き下ろしのアロイの嫉妬が可愛いのと、遅刻してお母様に詰められてるミカドが面白い(笑)どうみても姑にいじられる婿(笑)