恋をしていたころ
」のレビュー

恋をしていたころ

安西リカ/尾賀トモ

攻めの弱さを知った時

ネタバレ
2024年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一気読みしちゃって、すぐにでも2周目行きそうです。
小説ってゆっくり読みたいんですけど、なかなかそうはいかないんですよねえ。面白いし、特に安西先生の作品にはキュンキュンしますから。これは太鼓判ですよ。大好き。

大学の研究室で出会った2人の再会もの。事故による記憶喪失で受けのことを全部忘れてしまった仁科が、元カレの一葉に会いに来るところから始まります。
前半、仁科との恋の記憶に苦しむ一葉の苦しさにモダモダするのですが、そこはさすが安西先生の受けです。男前!7年を経ても揺り戻される恋心。大人になってようやく理解できた素の仁科。
後半仁科ターンのモノローグで、仁科という男の内面が更に掘り下げられます。と同時に、男前な一葉が頼もしい!
安西先生作品の中でも心に残る作品になりました。
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