君がわるい恋の話
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君がわるい恋の話

大麦こあら

大傑作。後ろめたさに光が差す、救済の話

ネタバレ
2024年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 構成がうますぎた。思春期のど真ん中を生きている2人が、狭い人間関係のなかで、それぞれが抱える弱さを、痛みを感じないようにやりすごすように「うまく生きている陽キャ」と「陰キャ」だったのに、出会ってからは転がるように縁が絡まって、進んでいって、爽快なくらい疾走感のある話だった。初恋から夏祭り、初体験、体育祭、文化祭、過去の清算と人間的成長までみせてくれて、、、とんでもない大傑作で、読み終わってからも余韻がすごかった。えっ……これだけの内容を……一冊で…?新書館セールがなきゃ出会わなかっただろうけど、定価で買いたい…買わせてくれ…(単行本注文しました)。最後にネタバレ感想。文化祭の、あのタイミングで舞台に立てる度胸は陰キャじゃない。「人付き合いが面倒だから日陰にいただけの強キャラ」だっていう化けの皮が段々はがれていくギャップがたまんなかったです。

(2巻追記します)
文化祭あけの日常編→修学旅行編→進路相談編→2人の数年後…って感じの続編でした。
高校に在学している間は、ひろむは陰に潜むだろうから、大学生編になって話が動くのかなーと思って買ったので、まだまだ高校生活が続いていて、なんなら一巻から数日しか経ってなくて驚きました。ただ、ふたりの進路の希望がはっきりした辺りで「あ、それなら、一巻では到底終わってなかったわ」と続編がでた理由に納得。側にいる事よりも、夢を追うことを迷いなく決めている攻め。迷うそぶりすら見せないところが、かえって「らしい」のが凄い。でも、恋を失わないと信じている。愛を信じるがゆえに楽観的な攻めと、悲観的な受け。受けのひろむからみて「君がわるい恋の話」というタイトルがしっくり来すぎる。とはいえ、終始、喧嘩はなくて、自分が大事にするものを追いかけながら、将来も一緒にいることを考えて、毎日を生きていく高校生がキラキラして眩しかったです。数年前に、「氷の城壁」っていうタテヨミ漫画にどハマりしたんですが(そういや今年アニメ化らしいですね)、修学旅行のあたりのモブ同級生がごちゃごちゃしている感じが、ちょっと似てました。あの空気感のBLって希少ですね保護しとかしないと。きれいに終わってはいるけれど、遠距離恋愛中の2人のドラマが見たすぎるので、さらに続いてくれたら大変嬉しい。
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