君がわるい恋の話
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君がわるい恋の話

大麦こあら

大傑作。後ろめたさに光が差す、救済の話

ネタバレ
2024年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 構成がうますぎた。思春期のど真ん中を生きている2人が、狭い人間関係のなかで、それぞれが抱える弱さを、痛みを感じないようにやりすごすように「うまく生きている陽キャ」と「陰キャ」だったのに、出会ってからは転がるように縁が絡まって、進んでいって、爽快なくらい疾走感のある話だった。初恋から夏祭り、初体験、体育祭、文化祭、過去の清算と人間的成長までみせてくれて、、、とんでもない大傑作で、読み終わってからも余韻がすごかった。えっ……これだけの内容を……一冊で…?新書館セールがなきゃ出会わなかっただろうけど、定価で買いたい…買わせてくれ…(単行本注文しました)。最後にネタバレ感想。文化祭の、あのタイミングで舞台に立てる度胸は陰キャじゃない。「人付き合いが面倒だから日陰にいただけの強キャラ」だっていう化けの皮が段々はがれていくギャップがたまんなかったです。
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