赤紙がきた猫
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赤紙がきた猫

矢野満月

猫と、愛と、戦争と(追記あり)

2024年10月25日
太平洋戦争中、兵士の防寒用コートにするため、たくさんの犬や猫が「国へ供出」されたそうです。

物語の舞台は昭和19年 北海道。
東京から嫁いできた、たまさんの物語――。

嫁ぎ先の見知らぬ土地。最初は夫の顔さえ知らないまま嫁いだけれど、少しずつ周囲の人とも親しくなってゆく。
大切な人。愛おしい生活。
明るくふんわりした主人公おかげで、今のところ物語に悲惨さはないです。
だけど愛するもの全てを奪おうとする戦争については、かなりリアルに感じました。
戦時中の家族って本当にこんな感じだったんだろうな…と思うと身がすくんだ。
「戦争?そんなもん知るかよ」と暴虐の限りを尽くす子猫のチャペが可愛かった。
この物語、どういう結末を迎えるんだろう…

【2025/11/11 追記】
3巻読了
いよいよ物語は佳境へ入りました
作者様がものすごくいろんなものに心を砕きながら描かれているのを感じました

たとえこれからどんな結末になろうとも、私は読んでよかったと思っています
愛する家族、大切な友人、家…すべてを破壊し奪い去ってゆく戦争
それに巻き込まれるというのはどういうことなのかを、重さと軽さの絶妙なバランスの中で見事に描かれてる。
愛猫家だったらあらすじだけで怖くて読めないかもしれないけど……でも本当に素晴らしい作品なので、よかったらチャレンジしてほしいなと思う
あと1巻で完結。
心して4巻を待とうと思います
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