王子と宰相の恋煩い
」のレビュー

王子と宰相の恋煩い

名倉和希/逆月酒乱

主人公がどちらも幼稚

ネタバレ
2024年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 設定がとても好みだったのでとても期待していたのですが残念です。

王子は18歳まで国政の勉強も碌に施されていないレベルの純粋培養。受けとしての可愛さを求めるにしても、一国の王子としては無垢すぎて好感が持てませんでした。

一方で、宰相は自分を騎士と勘違いした脳なし。王子に求められたからって、ワンナイトで死ぬ覚悟をする宰相なんてどこにいますか。宰相としての立ち回りや機転を見せる場面が皆無で、宰相とは名ばかりの男に感じました。

さらに、年の差作品に期待する歳上としての葛藤や焦ったさ、せめてあと少しの我慢…といった描写もほぼ感じられず、その場の雰囲気に流されて一線を超えてしまった印象。

設定には一定の期待値が発生するもの。ただ読み手が好きそうな設定を並べただけで、中身や理解が伴わない作品に感じました。

ただ、挿絵は素晴らしく、最後のおまけ漫画で女王+王配がより好きになりました。

拙いレビューで恐縮ですが、誰かの参考になれば幸いです。
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