夜明けのリトルマーメイド【電子限定描き下ろし付き】
上野ポテト
このレビューはネタバレを含みます▼
約20年くらいの片思い。泡となって消える前に、思いを告げることができ、恋を諦めなかったマコトに朝が来た。
ノブアキは、言語化しないと「心」がわからない。
少しアスペルガー的というか、経験から「こうした方がよいのだろう」と判断し、行動する。
それが、他者からみれば気持ちの入っていない行動に見えるのだろう。
でも、マコトは好きの欲目か、ノブアキを理解したいと思う。驚かされることも、傷つくことがあっても。
ノブアキは、マコトから心を教えてもらうことになる。マコトの名前の漢字が「心」というのも隠喩な気がする。
ほんのちょっと出会っただけ。ほんのちょっと、触れただけ。でも、好きは深く長く保たれる。
いい子なんだよなあ。
ちょっと切なくなるときがあるけれど、ハピエンです。エチはなし。
語りが多いこともあって、人魚姫に因んで、絵本を読んでいるような、御伽噺のハピエンのような感じ。
読了後、染みる。
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