このレビューはネタバレを含みます▼
六青先生といえば健気受け!しかしながら攻めの行動にイラつくケースも多く要注意なのですが、本作の攻め様は一途で思いやりに溢れ我慢強く100点満点のスパダリでした。
酷いのは最初に受けを愛妾として囲った王様。成長期前の美少年が大好き、初物を食っては気に入らなければポイ捨てして彼らのその後の人生なんか興味ゼロという傲慢ぶり。受けはなんにも悪いことしてないのにホント酷い。
後宮が舞台なので、閨教育・身体開発・媚薬・宦官・他の愛妾からのイジメなどムフフ且つ昼メロな展開てんこ盛りでとっても良きです。(あっモブ…があるので地雷の人はご注意)
約20年前の作品ですが、古さは全く感じませんでした。「天輪の采配」とか「股肱の臣」とか聞き慣れぬ単語が沢山出てきて、先生のボキャブラリーが美しいです。陛下のアソコ=「陛下の尊い槌矛」ですって…ファ〜オ。
安心安全の攻め様だったのですが、いつものようなグゥッと胸に迫る辛さとか、攻めの理不尽への激情などが無くてスルスル〜っと読めてしまい、自分が実は六青作品のあのイラつく攻めに怒る展開が結構好きだったんやなと自覚しました。無いものねだりが酷い(笑)