このレビューはネタバレを含みます▼
フロアー様から手に取りました、ありがとうございます。
信号遮断背景にした、珍しいツーショット。読み進めていく内に、納得するも、うー、これ。落ち込んでいる時に読むのは、黄信号。私はまったく知らんけど、ホストクラブの内情のエグさ。遊ぶ客は粋でないし、お金払えば何してもいい世界って、どうよ?互いに傷つけあって憂さ晴らし。其処で働く、ちょっとオバカだけど純粋で可愛いタカヤは、ひょんなことから小説家のサイトーさんと出会います。このサイトーさん、飄々としていますが暗くて深い過去を持ちー私としては、彼のパートナーの壮絶人生に本を閉じたいと思ったほど。結局、救われぬまま亡くなったパートナーには、手向ける花も見つかりません。だって、サイトーさんてば、自だからで支えたいと言ったよね?言ったくせに!慰めや憐憫の言葉って、実行を伴わなければ一種の暴力と同等。多分、パートナーは、発信したサイトーさん自身が言葉の重みを分かっていなかった絶望を知り、予想もしなかった行為を選んでしまったのかもしれません。冷たい言い方ですが、苦しむのは当然。時に、苦しむ事が療薬となることもあります。誰でも生きる線上に、濃い薄いの差こそあれ何かしら持ってる筈。それでも開けぬ夜明けはないと、必死で立ち上がる。それをサイトーさんに自覚させたのがタカヤ君。後半、タカヤ君の家族が登場しますが〜。あんなにしっかりした家族でありながら、なんで酷い状態だったんだい?私はてっきり、タカヤ君も又、不幸な生い立ちと思ったのですが。まァ、取り敢えず、サイトーさんが、又ぞろ失敗しなくて良かったと言うことで。