おまえは私の妻になれ【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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おまえは私の妻になれ【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

小木カンヌ

設定モリモリ

ネタバレ
2024年12月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 児童文学作家志望のタカラと、異世界の王子アダンベルトのお話。

作者買いです。

うーーん。
この作家さん、異世界ものは上手くないのでしょうか?
たまたまこの作品が微妙なのか判断しかねます。

全編を通して淡々とお話は進みます。
異世界転移、なんだかアラビアンな世界、王子、魔法と、キラキラ設定盛りだくさんだし、実際絵も美麗でしたが、とにかく話が地味というか淡々。

そしてせっかくの設定が全く生きていません。
実は出戻り異世界だったとか、アダンベルトは魔法使いだったが能力を消したとか、後出し設定もモリモリでしたが、これも中途半端。
結局一緒に異世界についてきた(これも後出し)出版社の人は帰ったのかとか、大魔法使いはその後どうしたのかも謎。
魔法も取り戻せない私的にはちょっと悲しい設定ですし。

とりあえず分かったのは、なんだかいつの間にかタカラが王子に惚れて、ラブラブになり結婚したことだけ。
BLとしてはまぁ正解なのかもしれませんが、このモリモリ世界観が必要だったのかは疑問です。
色々納得できないままだったので、せっかくの両想いエチや結婚式なんかも、ほとんど萌えられないままで気付けば読了してしまっていました。

色々不足が多すぎて、どこがどうだったら良かったのにとは言えません…。
ページを増やしたり続刊があったとしても読後感は変わらなそうです。
ただただ残念で勿体ない一冊でした。
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