このレビューはネタバレを含みます▼
本当に大好きな作品で、感想を書く覚悟を決めるのに時間がかかりました。
特に心に刺さったのは、主人公の澄直さんの気持ちの揺れです。この作品のメインどころでもある、周囲の人々の視線や勝手なイメージと、自分の心の相違。ありがちな思春期の悩みの一つでもあると思うのですが、澄直さんにとってはすごく重い悩み。周りの生徒たちは、というより学校は社会の縮図でもあるので、大袈裟に言えば世間的には、広臣さんとめいさんがお似合いに見える。日本のシスヘテロの夢のロールモデルは、このお二人のような組み合わせが近いからだと。それを周りは少女マンガ的だと言って憧憬して持て囃しています。広臣さんとめいさんと澄直さんは幼なじみで仲が良く共にいることが多いにも関わらず、そういった噂話を本人らの耳に入るところでしながら更に、澄直さんへの嫌味まで言える神経はマジで疑いますが、こういう世の中のちょっとしたおぞましさのようなものをポップに描いてアンチテーゼを表現するのが上手い作家様だなと感じます。全作品を網羅しているわけではないですが!それが澄直さんの心を蝕むんですよね、最終的には自分の気持ちが邪魔で、自分がいなくなればいいとまで言わせてしまうほどに。澄直さんは、元のハートが結構強めの人なのかもしれないと思います。人に言い返せる芯の強さがあって、我慢強さもある。だから幼なじみのお二人も、澄直さんは大丈夫だと思って、澄直さんの崩れかけの心に気が付かなかったのかも。一人でよく頑張ったなあと。もっとわがまま言いなさい!広臣さんに甘やかさせてよ!!!広臣さんはすごいですね、最終的に全てを一発で黙らせる手段を使って告白する大胆さ…。大局を見据えた一手、素晴らしい。武将だったら天下取ってます(?)。澄直さんを悲しませる声はもう事前に狩った方がいいですからね。つか広臣さんは別に王子様とかじゃなく武将だけど、澄直さんはヒーローでブレないのカッコよすぎる、すみません自分も澄直さんの下駄箱にRESPECT詰め込んでもいいですか?
めいさんと香田さん!!!!!香田さん様子がおかしすぎる美女スタートからのめいさんの隣に行けたのすごすぎる、頑張ったねおめでとう…。自分、男女混合幼なじみと、薔薇と百合が隣合って咲いてるのが最高に性癖なので、本当に本当に感謝です。めいさんがかなり好きなキャラクタでした。優しくて友人思いで、無邪気で明るくて可愛い