邪魔者は毒を飲むことにした―暮田呉子短編集―
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邪魔者は毒を飲むことにした―暮田呉子短編集―

暮田呉子/みすみ

何が言いたいのかわからない

2024年12月28日
小作品の集まりだが、辻褄の合わない、取ってつけた感がある場面が多い。幸せになって○んだと思ったら、別人に魂が入り生き返ったり、「初恋さようなら」では、いったい何人の殿方に何枚ハンカチ渡してんの?とツッコんでしまったり、はてには、禁術で人格?魂?の入れ替わりをしたり…。
そのくせして、尻切れトンボ的な終わり方がほとんどで、モヤモヤする。読み手に結末をどう思うのか、委ねすぎてしまってる感が否めない。
最初の2作品が長めなストーリーなだけに、他の作品が余計にそう思えてしまう。
これは、編集にも問題ありなのかも。短めの話が冒頭〜前半なのであれば、また感じ方が違ったかもしれない。
うーん…。
それも、ないか。
はっきり言うと、悲惨、残虐、悔恨、救済無しのオンパレードで、無駄に、そして意図的に、それらが入っていることが透けて見え、途中から「いい加減にして」とイライラした。
さりとて、絶望させるわけでもなく、本当、自分でレビュータイトルにした通り「何が言いたいのかわからない」。
作者さんには申し訳ないけれど、これでこの値段は、買って損した気分です。
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