スモークブルーの雨のち晴れ
」のレビュー

スモークブルーの雨のち晴れ

波真田かもめ

大人の五臓六腑に染み渡るストーリー

2025年1月5日
新刊(6巻)が出たタイミングで一気読みしましたが、一気読み推奨します!

かつて会社員でライバルとして働いていた久慈と朔太郎が、どちらも会社を辞めた後再会して……
そんな大人の男たちが、家、親、家族、介護、仕事、…
人生の諸々に悩みながら進んでいく日々が描かれています。
彼らと同じアラフォーかそれ以上の年齢の方なら、身に覚えのある、もしくは身につまされる内容なのではないでしょうか。
アップダウンがあったり恋愛メインのストーリーではないけれど、作品に流れる雰囲気が落ち着いていて、人生や岐路の覚悟、葛藤、機微が丁寧に描かれていて染みます。
その中で少しずつゆっくり2人の時間を重ねていく様が、堪らなく良い。
悲喜交々を共有するけど、お互いの仕事や家族などのパーソナルスペースは守り。恋愛感情があるけど、それに縛られない関係で。でも欲しい時には体を重ねて。
一緒に暮らしたりもするけど、同棲ではなく。
でも徐々にお互いの「居場所」になっていく……
これってめちゃめちゃ理想的な関係だよなぁと思う。

かけがえのない存在になってきた2人が、この先どのように進み、どう着地するのか…引き続き見守りたい作品です!
いいねしたユーザ13人
レビューをシェアしよう!