このレビューはネタバレを含みます▼
聖書に詳しくないので、知識があれば「アレはコレでは?」という解釈祭りになっていたかもしれません。
でも知識がなくても物語として(演出も展開も)極上で面白かったです。
お互いの誕生日を一度づつ迎える、たった1年の話だったのかな?
寄生種が思考を読みとり、宿主のもっとも愛しいものに擬態するというSFは何度か読みましたが、その偽の愛しいものを(寄生生物と百も承知で)守ろうというスタンスはBLならではと思いました。破綻しても守りたいほど愛してしまった。愛するもののために自分の脚や肉を躊躇わず差し出そうとする7は某十字架にかかった人の存在をいやが上にも連想させます。
決着後の見開きのアリの巣は、この世の様々な生き方・多様性も、結局は宇宙から見たら人類という同じ巣穴(種)の生活なのだよ、という図なのかなと解釈しました。
ラストの新たな誕生も様々な解釈を呼びそうで、皆さんのレビューが楽しみで仕方ありません。
私は6の新たな転生ではと期待しました。
これシリーズ化しないですかね?次の寄生種の話も面白そうなのに…!