宝石の国
」のレビュー

宝石の国

市川春子

好みが分かれそうですが…美しいお話です。

ネタバレ
2025年1月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宝石を擬人化したお話。強く、脆く美しい子たちのSFヒューマンドラマ。宗教的でもあり、ストーリーはやや難解で抽象的な表現が多いです。それと同時に残酷なシーンも多い為、私は読んでいて辛くなりよく泣きました。
そういった諸々により、ちょっと好みが分かれそうな作品なのかなと、個人的には思います。

主人公のフォスが結構ボロボロになったり、見た目が変わったり、何かと辛い目に遭ったりするのですが、宝石の持つ輝きや強さ、そういったものが意志のかたさや魅力として、より鮮烈に際立っているように感じられました。

静謐な美しさを持つ、素敵な作品です。
絵のタッチが独特で、シンプルなのに繊細で惹き込まれます。
やや難解・抽象的な表現でもOKの方、残酷シーンに耐性のある方は、読んでみて間違いなく刺さる作品だと思います。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!