このレビューはネタバレを含みます▼
柳井真は友人の3千万もの借金を背負わされて､会社勤めの他に男娼を余儀なくされています｡ある夜､客に酷い扱いを受けてフラフラになっているところをヤクザの牧亮平に救けられます｡真の容姿に一目惚れしたと言う亮平は､5倍の報酬を支払うので自分の専属にならないかと持ちかけくるのでした｡同じ地獄なら報酬が良いのに越したことはないと真は引き受け､それから毎晩亮平に呼び出されるようになります｡何をされても仕方がないと覚悟を決めていた真ですが､亮平は最後まですることはなく､真は意外に思います｡やがて､亮平を消せば5千万渡すと敵対するヤクザが真に接触してくるのでした｡ヤクザなんてみんな一緒と思いつつ､真は自分のことを大切にしてくる亮平を裏切る決断ができず､迷ううちにどんどん情が湧いてきます｡組の若手No. 1まで上り詰めた人間不信の亮平と､親友に裏切られた真面目でお人好しな真との､ちょっと危険な香りのする恋物語です｡出逢いの1巻はサスペンス的要素が高く､恋人となった2巻はラブコメっぽくとテイストは変わりますが､いずれもテンポ良くわくわくしました｡『秘密ありきの僕たちですが』は､2巻に登場する関東最大手の組長の坊ちゃん白澤巡が主役を務めるスピンオフです｡
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