Ωの花燭 共鳴恋情
」のレビュー

Ωの花燭 共鳴恋情

岩本薫/幸村佳苗

意外なタイプのお相手にワクワクしかない

ネタバレ
2025年2月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『共鳴シリーズ』を小説も漫画も全制覇(『αの花嫁』は分冊と単行本の両方買い)しておいて今更…ですが、このシリーズ、ほぼ始めからカップリングが分かっているんですよね。恋愛ものにありがちな「誰と誰がくっつくか」のハラハラ展開はないのです。それが嫌とかではなくて、首藤三兄弟のお相手達は、それぞれに最初からしっくりきていたのですが、ここ李里耶まで来て初めて「意外な相手だな」と思いました。
何となく李里耶は、凛とした立ち居振る舞いと言動で清廉潔白なイメージがあったので、年下ワンコ系とか若干(すみません私情が入り込みすぎかもですが)病んでる系とか、李里耶が光(白)としたら影(黒)くらい真逆な感じがしました。あの濃淡はあれど大体いつもある隈とか、心なしか焦点が合っていない時があるような目とか、執着系の臭いがしました。
とは言え、李里耶のピンチにカッコよく登場して救うシーンは良かったです。だけどもイメージアップした直後にあらら…な展開になって、こちらまでドキドキ。そのままいい雰囲気になるかと思いきや、圭騎の登場にジェットコースターさながらの急降下を見せつけられたりと、まだ1巻なのに見せ場がいくつもあって凄く面白かったです。
李里耶にも旺にも家柄的なしがらみがあって、当主やら許嫁やらの気になるワードが出てきて、今後の展開が楽しみで仕方ないです。
李里耶が主役のスピンオフですが、若い時の圭騎が見られるのも眼福です。圭騎がナイトみたいにカッコよくて、二人並ぶとただの親友とは思えないくらいお似合いで、そりゃ二人のオーラに充てられたらモヤモヤするし嫉妬もするよな…と、同情する気持ちもあります。でも、あの李里耶を手に入れるのに楽な道を通れる訳がないので、これから旺がどんな試練をどういう風に乗り越えていくか楽しみです。
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