春と夏となっちゃんと秋と冬と僕
」のレビュー

春と夏となっちゃんと秋と冬と僕

佐岸 左岸

お気に入りの画集のように

2025年2月19日
タイトル通り、季節感に溢れる自然と暮らしの中の、一緒にいないなんて考えられないくらいに強く結びついた幼馴染DK二人のお話。言葉選びが繊細で美しくて、どこか危うい感じがたまりません。たわいない日常のやりとりの中に時折挟まれるシマくんのナツオへの想いは、いつかきっとくるこの狭い世界での恋の終わりに怯えるあまり、どこか狂気を感じさせるほどで、そこにこの作品の凄味を感じます。お気に入りの画集のように何度も読み返したくなる作品です。
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