このレビューはネタバレを含みます▼
中高一貫校に勤める高校剣道部顧問の鮫原先生と、新たに中学剣道部顧問になった宮田先生。宮田先生は、外面が良い鮫原先生に興味が湧いてちょっかいを出すとーーというお話。
当て馬が出てきたり事件が起きたりはなく、終始2人の気持ちの物語で、淡々とストーリーが進んでいきます。その中で、鮫原先生のゲイを隠したい気持ち、好きな人を作りたくない気持ち、付き合っても別れを前提とする気持ちが、全262ページというボリュームのなかで丁寧に描かれていて、良さがジワジワ〜っと伝わってきますね。最後の鮫原先生の「好きな人が勝手に僕のことを好きになってくれてラッキー」というセリフは良かった。
一方、鮫原先生の気持ちはよくわかるのだけど、宮田先生のほうが分かりにくかったかな…。家族との確執についても、もうちょっと踏み込んでも描いてくれてもよかったのに。
あと、たしかに両先生ともかわいい(タイトルは鮫原先生のことを指してるのだろうけど)。だけど、私がいちばんかわいいと感じたのは表紙絵でした。もっと言うと、中身は表紙絵を超えなかったというか。。。