このレビューはネタバレを含みます▼
おそらく運命の番だろう2人の不器用な恋。
和巳さんは強い共鳴を感じてるのに波止くんのほうは気づいてないとか、10個も年下の彼に執着する自分に罪悪感を抱いて苦悩する和巳さんの気持ちとか、何かヒシヒシと伝わってきて、作家さんの画力の高さを感じました。
でも何でしょね……2人がお付き合いを始めた辺りから漂うこのむず痒いムード。
年上の和巳さんのほうが自分の中に湧き上がる(愛しい)って感情に戸惑ってて、それを受け止める波止くんに救われてるような印象。ああそういえば船がどうとかって会話も出てくるし、例えるなら和巳さんが「荒れ狂う海に漂う船」で波止くんが「迎え入れる港」みたいな意味のネーミングなのかな? めまいもようは船酔い、的な?w
一番グッと来たのはいよいよ番うってシーンで「一人で怖いことをさせたくない」って波止くんがやったアレ。たま~~~に悪戯っぽくやるシーンは見かけるけど、ここまで深刻にαの怖さを慮るΩ描かれてただろうか?わたしは見たことないなぁ。
ともあれよくあるオメガバとは違う着眼点の物語で、P263の大ボリューム。大変読み応えありました。