テンカウント
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テンカウント

宝井理人

傑作

ネタバレ
2025年4月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ BL史に残る作品で、BLブーム火付け役の王者だと思う。繊細なイラスト、描写、構成…全てが完璧。男性同士でなければ成り立たない恋愛作品。初めて読んで、初めて購入したBLですが、その後数百冊読んでもいまだにテンカウントを超えられる作品を知りません。こんなに違和感のない作品は滅多にない。巻数も界隈では多めだと思うけれど、話がしっかりしているから少しもダラダラしない。時間の流れも的確。本当に線が綺麗だからぜひ紙でも買って欲しい。2人ともが些細だけど無視できないトラウマと自分の欲望を抱え込んで身動き取れなかったのが、お互いに出会ったことで、向き合い再び傷ついたり慰められたり進んだり戻ったりしながら、ちょっとずつ呼吸しやすくなっていく話。登場する人みんなが、謙虚で思いやりがあってキャラクターとして本当に愛おしい。
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