このレビューはネタバレを含みます▼
ISを彷彿とさせる国際テロ組織に子供の頃拉致され、30年ぶりに日本に戻ってきた戦闘工作員・島崎。島崎が日本での平和な暮らしを守ろうと奮闘する姿が描かれていますが、「戦場へ復帰するまであと○日」とカウントダウンされるので不吉さが募ります。
島崎が日本にたどり着いてからも、コロニーに定着してからも、出会った人たちがみんな良い人だったけど、それは島崎が素直で元々の人柄がいいからこそ、相手が心を開き、関係が良いものになったんだろうな。漫画家の川本先生なんかは島崎に絵を描かせたり写真を撮らせたりしてそれに的確なアドバイスをして、まるで島崎の治療のために派遣された心理カウンセラーなんじゃないかと思うくらい。
超優秀な工作員である島崎を組織も日本政府も欲しがるのはわかるけど、島崎が望んでいるのは平和で平凡な毎日と居場所。島崎の居場所が奪われることがないように、平和な日常が続いていくように願わずにはいられません。