このレビューはネタバレを含みます▼
望のツッコミがメッチャ面白かった。星は4.5。
夢咲望は夢を売る「夢屋」でバイトをしている夢魔。
そこへ黒曜聡太郎が客として現れる。この黒曜の夢に色っぽい望(肖像権不許可)が登場することでストーリーが展開していく。
悪魔が人間と共存している設定は楽しかった。しかも悪魔が社会的弱者なのもいい。
今作で一番気に入ったのは、望が夢魔の生まれ持った能力で人と関わっていこうとする姿勢。夢魔として人の心の在り方を解き明かしてほしい。
それと独占欲の塊になった望が黒曜の夢の奥のおくへ入って魂を食べてひとつになりたいと欲する部分にゾワッとした。
独占したいとは体の一部にしてずっと愛でていたいに繋がっていくのかぁと納得してしまった。
ちなみにピンクの空はビーナスベルトと呼ばれる大気現象。ビーナスが美と愛(恋)の女神なので意味深。
ファンシーな雰囲気で楽しく読めてしまうが、記憶に何かを残してくれる作品。