あの日、制服で
」のレビュー

あの日、制服で

中村明日美子

度肝抜かれた。

ネタバレ
2025年4月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ これが明日美子先生っ…!!
島でご紹介頂いた作家様で作品を読むのも初です。
私の中ではかなり特殊な絵柄と捉えており、1人ではたどり着けなかった作家様だと思われます。
未読のまま終わらないで良かった、知れて良かったと今感動しています。

同級生シリーズがかなり気になり読みたい読みたいと思いつつ、短編集からスタートとなりました。
6話入っているのですがその全てに度肝抜かれました。
中でも強烈な印象が残っているのは「裸の僕」で、あの泣き顔はしばらく脳裏にこびりつきました。
その後の頬にキスする先輩の、悲しみ優しさ…いやとても言葉で表現できない表情も「ごめんな」というセリフも、私の胸を打ち抜きました。
描き下ろしの「今夜、あの日に」は、1話目(表題作)のラストがかなり切なかったので、希望をつなげてくれて嬉しかった。
走れ!!きっと間に合う!!

他もどの話もたっぷりの余韻を残すものばかりで、短編を読んだ後とは思えないくらいズッシリきました。
しかも皆制服を着た学生なのにこの色っぽさ。少ないセリフで、ここまで切なさを表現出来るとは感服いたしました。
これはお勧めされるはずです。
もっと読み込み、今後は私もお勧めする側に回りたいものです。
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