うらめしや
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うらめしや

魔木子

人外好きが原点について語るレビュー

ネタバレ
2025年4月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ やたら人外が好きなんです。鬼とか狐とか妖怪とか。とりわけ烏天狗が大好きで。なぜだろうと思っていたのですが、考えれば本作が原点でした。うらめしやを全巻揃える為にシーモア始めたんでした(心からどうでもいい情報)
本作中のキャラデザが大好きなので何を読むにしても、鬼は鈴音、天狗は流星坊、狐は東火が基準になっちゃっています。ワシを超えて行け状態。陰陽師は勘解由小路光宙…とはならなかったです残念。野村〇斎様が偉大過ぎました。雪女郎のお話何巻目だっけなーと思って探していたら、お梛事件帖のエピソードだった!というのを何回かやっています。
正直申し上げて幽霊、お化けの類は苦手ですし霊能力者とか胡散臭いと思ってしまう質ですが、本作は主人公のお妖さんが密教・神道・修験道・陰陽道に通じており、真言を唱えて敵と戦ったり苦しい修行の末にようやく式神を召喚したり…と少年漫画のようなバトル、スポコン感があるところが昭和世代には親和性がありますし、刺さります。気合入ってるお妖さん好き。
ここからは完全にガチのネタバレなので最終巻迄読んでいない方は回れ右を推奨します。「現在の男」の傍にいるために「最初の男」の式神になったお妖さんの覚悟は本当にすごい。式神になってまで佐治を悲しませたくない、佐治の命が尽きる迄見届けたい、看取りたい、というのがもう…お妖さんも大概重い女でした。そして流星坊はうらめしや外伝の最重要人物になっていく、と。素晴らしい伏線です。お見事としか言いようがありません。
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