オメガ・メガエラ
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オメガ・メガエラ

丸木戸マキ

読者を裏切り続ける作品

2025年5月20日
一巻ごとにお話しがどこに展開されていくのか判らない、思いもしない方向へと進んで行くの繰り返しで、最後も予想出来ない終結でした。そんな中で常に変わる人間関係も大変興味深かったです。敵対していたのに『家』の存続の為に手を取り協力し合い、同志となり本当の意味でに『家族』になっていく彼らの姿に人と人の絆の強さと不思議さを見ます。

戦争を背景に超階級&差別社会に翻弄される登場人物達ですが、中でも印象的なのはやはり麗子と犀門でしょうか。名門出身で凛々しく常に美しい誇り高きリーダーの麗子。類稀なる頭脳を持ち、でも愛に生きた犀門。犀門の選んだ生き方が彼の望んだ人生だったことを願います。
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