さよなら絵梨
」のレビュー

さよなら絵梨

藤本タツキ

ラストのページに言葉無くす

ネタバレ
2025年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ うーん、読後、胸が詰まって、漫画ではなかなか味合わない感覚、言葉がしばらく浮かばなかった。なんとも言えない。
映画制作を主軸に映画のような漫画。なので、コマ割りなど独特。本当にそのままこれを種に実写映画を作れそうです。
どんなものでも、歳を取るとだいたいのストーリーの先が読めてしまって、無意識のうちにこうなるだろうなーと思って読み進めてしまうけど、それをサラッと裏切る。軽妙に。まるで突然方向転換する車に乗っているかのような。読者はひたすら、その作者さんの世界に引きづられ、のみ込まれていく。どこからが本当で、どこからがフィクションなのかとか疑う隙もない。
創作という形が、母の死、好きな女性の死、重い重い出来事を直面出来なかった1人の男性の生きるための逃げ道?或いは救いだったのか。
ひとつまみのファンタジーを、という言葉はすべての生きる人に必要なのてはと凄く思う。イマジネーションすることは人に与えられた自由と特権。現実がどんなに辛くとも。破壊し、再生し、生きていく。
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