リカー&シガレット
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リカー&シガレット

座裏屋蘭丸

外国映画の一幕を見ているような作品

ネタバレ
2025年7月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼馴染みでお向かいの店のタバコ屋と酒屋の二人が、お試しで付き合うことから始まる恋のお話。
座裏屋先生の作品はいつも外国映画を見ているような気持ちになります。舞台設定やキャラが外国なのもありますが、絵のテイストとキャラの色気、作品全体に漂う雰囲気が異国感満載で、こういうテイストは他に類を見ない唯一無二のものだと改めて感じました。
外国風になると、キャラの物言いがストレートだったり、直情的だったりの激しいイメージがありますが、このお話は常にカミロの愛で包みこまれるような優しさに溢れていました。ストーリー的には、ノンケのテオの気持ちを最優先にしたもので、カミロが時間をかけてテオの気持ちが追いつくのをひたすら我慢強く待つお話です。山や谷はほぼありませんが、グレープフルーツのシャンプーの香りとタバコの香りが混じり合った、日本ではないその雰囲気に、どっぷりと浸かって、夢見心地で楽しめる作品でした。満足感のある作品です。
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