このレビューはネタバレを含みます▼
昨日寝る前に読んだら茫然自失状態になってしまい上手く寝付けませんでした。
あらすじにも載っていたからある程度の内容は承知した上で読み始めた為、序盤の新と夏樹のラブラブっぷりが逆に辛くて。この後、この新の笑顔が失われるのかと思うと…
夏樹なんて浮気しそうにないタイプに見えるのに分からないもんですね…甘えがあったんでしょうね、新はいつもそばにいてくれるのが当たり前の存在で、別れることは1ミリも考えていない状態の浮気。自分勝手だね。
新への罪悪感で抱かれながら泣いた時、涼真は途中でやめて夏樹に「もう来るな」と言ってくれたのに。ここで止められていれば。
この時泣いた夏樹と銭湯で再びおねだりする夏樹がとても同一人物とは思えず、第三者の私がそうなのだから新のショックはいかほどか。
動揺で見開かれっぱなしだった新の目が、夏樹のある言葉(これが私の胸を撃ち抜いた砲弾。たぶん新にとっても)を聞いた瞬間据わった時、ああ終わったと思った。と同時に阿部あかね先生の表現力の見事さに唸った。
夏樹さ、どうしてあんな泣く?悔悟の涙はさっき流したでしょ、その上での言動なんでしょ、泣くこと無いよ。バレて我を忘れるくらいパニクるならどうしてあんなこと…どうしてどうして…(泣)
涼真を悪くは思えないです。恋人の存在を知った時すぐにやめようとした理性的な人だし、保身に走らず自分を過大に悪く見せて、新に自分はいい奴じゃないから安心しろと言った。それは新の、せめて人でなし相手だったら多少救われたかもという発言を受けてだと思う。
また宏之さんは元彼と思いきや完全なる片思いという純粋っぷり。身近なところで遊んでないで本命に真っ向勝負したらどうですかね。
あとがきで先生も仰っていたけど色々な結末があったと思う。
結婚でなく交際なら私だったらたぶん違う道を選ぶけど、「元通りにはならない、でもやり直せる」と信じる新の気持ちを尊重したい。
再構築を決めたのなら、裏切られた悲しみ怒りをいつまでも引きずるわけにはいかず、元の関係に近付くようにやられた方も努力しなければならない。それを実行している新を尊敬する。(私だったら自分からデートに誘ったりキスしたりなんて出来ないよ…)
夏樹2度はない!このあほんだら!
やり直すチャンスを貰ったこと忘れないで。
お互いが自分の半身だったってこと証明してみせて。