このレビューはネタバレを含みます▼
冬の北海道で穂村春樹は、白鳥の写真を撮る動物写真家の成美輝一と出逢います。宿がないという輝一を春樹は仕方なく連れて帰りますが、物怖じせずにグイグイくる輝一の距離感の近さに慣れない春樹は、隣に住むおばあちゃんに助けを求めます。春樹は中1の時に両親を事故で亡くし、一人で両親の遺した家に住み農場で生計を立てているのでした。その夜、寝ぼけた輝一に抱きしめられた春樹は、ドキドキして眠れなくなってしまいます。世界中を飛び回って動物たちの生き生きした一瞬を引き出す輝一と、逞しくもビュアッピュアな春樹が雪深い北海道の田舎で一冬を過ごします。二人を繋ぎ、春樹と両親とを繋ぐフィルムカメラが良い仕事をします。また初っ端の白鳥のカットを始め、北国の動物たちがとても魅力的に描かれていて作者さまの愛を感じました。エロなしのほっこり温かいお話です。