ノット
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ノット

秋平しろ

最後の1冊は…ヘビーかつハートフルでした

ネタバレ
2025年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2025年は秋平作品に出合えたことが最大の幸せだったと言っても過言ではありません。
それくらいドはまりし手当たり次第読んできましたが、このノットだけは躊躇し続けていました。(いじめ、虐/待を知って)
でもやはり大好きな作家様なので全部読みたい気持ちが勝りました。というわけでこれにてコンプです。

秋平作品といえばほんわか、先生のお好きな紳士が必ず登場、脇役も皆温かな人たちばかり。
だけど今回はクズ通り越して◯意を覚える義父のせいでかなり重たい作風です。
最初の夫も大失敗だったのに次もこんなで男を見る目がない母にも嫌悪感を覚えました。何も知らないでのほほんとした電話寄越したりして。私は十のように優しくないのでこの母に全てぶちまけ十の苦しみを全て背負え!って思ってしまった。言うまでもなく義父にはそれ以上の地獄を見せてやらなきゃ気が済まない。

最初の登場ではどう見ても怪しいおっさんにしか見えなかった島岡さんが、風貌は置いといて紳士役?…いや違うな(笑)でも彼が現れると空気も頬も緩みました。
攻めの静が先生曰く「ちゃら犬紳士」(笑)
私の印象はこんなに避けられ続けても諦めない感心するほどのメンタルおばけ(笑)
私、小学生の頃十に悪質なことされた静が怒るでも泣くでもなく敢えて言うなら困った感じで十を見つめていた顔がずっと頭から離れないんですよね。中学で今度は十がいじめに遭っていると知った時は「ちょっといい気味」という等身大のセリフにリアルを感じた。
再々会時、自分が十に嫌われた原因と中学の頃庇えなかったことを謝ります。自分も十にいじめられたのに。
再々々会時、キスしたこと、自分の友達がやらかしたことを詫びます。謝ってばかりです😅
そして義父のことを知った上で十の苦しみを自分にも背負わせろって。こりゃただのちゃら犬ではないですよ先生。

義父への制裁が無かったことだけがモヤるけど、長い間拗れていた2人の恋は胸のすくようなハピエン。完結とはなっていないからもしかしたら続編来るかもだし、来なければ何が起きても必ず静が守ってくれるストーリーを妄想するとしよう(笑)
勇気出して読んでよかったです。星?もちろん5です。

ところで先生の攻受ランキング興味深く拝見しました。ちなみに私の1位は
攻め 浅桐王子(ノット発売時点なら青木先生)
受け 古川くん
だけどみんな好きだよ〜!
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