このレビューはネタバレを含みます▼
どうしても書き残しておきたい。この作品を読んで思慮が浅い人間だと思い知らされました。
電車の中での会話。どうしようもなかったとは言え、悪い状況にグルグルしている時に他者から価値観の違ったことを言われ、「それはあなたにとってでしょ」と返すことに何の障りがあるのか、恥ずかしながら最初は分かりませんでした。そうか…状況を改善しようと親切にしてくれている人に対して自分がイライラして八つ当たりをしてしまったのだと教えられる。そして、自分が発した言葉が後で自分に返ってくる。その言葉から自分の思いに向き合い、きちんと相手に気持ちを伝えるという誠実さ、大げさな仲直りが眩しすぎます。
年の取り甲斐もないな…と改めて実感しました。この作品に出てくるキャラクター全てが、一人一人感情も価値観も個性もある。色んな場面でそれぞれのキャラクターに自分を重ねる。自分の悪いところを突き付けられているようで棘が刺さる。私もそんな感情や経験をしながら、それも全て流して生きてきました。日常では、もう棘が刺さるのも麻痺して気にしないで、たくさんの人を傷つけてきたのだろうと思います。
2巻まで読んだだけでこれだけ刺さるのに全巻読んだらどうなるんだ…と戸惑いもあるけど、ゆっくりと向き合いたい作品です。
思い起こせば学生の頃の方が一言一言に一喜一憂してたかもな…と、しばし自分の学生時代に思いを馳せました。
あ、二人の関係性も今後気になります!!