狂気の男 【電子限定特典付き】
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狂気の男 【電子限定特典付き】

猫田リコ

「狂気の男」は受けの方

ネタバレ
2025年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ どっちが狂気の男なんだ。
試し読みで、気になって、気になって、新刊だけども買ってしまいました。読み終わって思うんですが…、どっちだ…?

候補の2人の話をしましょう。
攻め、半グレ上がりのキャバクラオーナー。
受け、オシャレ配信者に憧れて料理チャンネルを開設し4万人登録者を集めるが、パクリレシピでやりくりする料理下手な隠キャ。顔は抜群にいい。ナルシスト。

作者から見た「狂気の男」は、受けのマナトくんの方だったようです。

マナトは、狂気の男というより「正気か?」と真顔で確認したくなるタイプの考え足らずの若者って感じ。自分の未来は明るいと無邪気に信じていて、闇バイトに応募して引き返せなくなるタイプ。試し読みの段階で、うわあ…こじらせてる受けだ!と興味をひかれたわけだけど、いざ可哀想な目にあうと心が痛くなって、どうにも萌えづらい。

攻めがなー、半グレ上がりでガラが悪く、自分んとこの身内のキャバ嬢(副業が配信者で登録者5000人超)からレシピをパクられて困ってる…と愚痴をきいて個人的な制裁を決意し「レシピ本の出版」という嘘の餌を撒いて会いに来たっていう、ラブからほど遠い始まり方だったので、どうにも肩入れしづらい。

とはいえ、攻めは初対面時は輩(やから)ファッションだったけれど、2回目からは爽やか青年実業家風に大変身している。というのも、知人の結婚式に参列するために身なりを整えており、けしてマナトを意識したわけではなく、偶然の再会だった。身なりが変われば、面倒見のいい、さっぱりした性格が良く見えてくる。お金の余裕もあり、マナトのサポートにこまごま回るさまはスパダリの風格。最初からその路線で出会ってくれよォ!と思ってしまった。

ネタバレですが、受けが暴露系配信者のネタの餌食にされるあたりが、個人的に超地雷シチュで、薄目で展開を確認しつつも…1回目は読み切ることができませんでした。配信者とはいえ、悪意のある人間も混ざる場で隠したいものを暴かれて非難される展開が、とても苦手…、少し間を置いて再読します

(再読しました)公開告白からの、カップルチャンネル…!円満な終わり方でほっとしました。完読するとツボに入って、3周ほど読み返しています。書き下ろしにチャンネル15万人お祝い記念のイラストが。初期の4倍…!カップルチャンネルが大成功しているようで良かった。しあわせでいてくれ
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