このレビューはネタバレを含みます▼
しがないリーマン･角谷透は､嫌と言えない性格と自分さえ頑張れば何とかなるという頑固さで､他人の仕事を山のように押し付けられて日付の変わる頃にへとへとになって帰宅する毎日です｡家に帰って何かする気力も体力はもちろん無く､家はゴミ屋敷状態でベッドにすら辿り着けないのでした｡それがある時から部屋が少しずつきれいになっていって､最近は帰宅するとお風呂が沸いていて温かい食事も用意されています｡美味しくご飯を食べてゆっくりお風呂に浸かってきれいに整えられたベッドに入ると､｢彼｣がそばに来ます｡毎晩のように正体のわからない｢彼｣に抱かれて､透は気持ちよく眠ってしまうのでした｡普通じゃないことはわかりつつ､快適さには抗えずに受け入れている透を､会社ではデキる後輩･八雲菫が何かとフォローしてくれます｡ある日､透の押し付けられた仕事を手伝ってくれたお礼に透が八雲に食事をご馳走し､そのまま家に招くことになります｡謎の｢彼｣との鉢合わせを心配した透でしたが､｢彼｣は現れず､それどころか3週間経ってもやって来なくなったのでした｡キツい仕事から帰ると､いつのまにかお家が綺麗に豪華になっていて､美味しいご飯も用意されている､小公女セーラを思わせます｡健気だけど快感に弱い困ったちゃんと､キリリと男前なスパダリくん､どちらも美しいリーマンファンタジー｡『〜その後』では､透がおもてなしを頑張ります｡
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