モブから始まる探索英雄譚
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モブから始まる探索英雄譚

てりてりお/海翔/あるみっく

意外にも面白くて

ネタバレ
2025年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずは子供っぽい絵、カードのサーバント(召喚できる使い魔のようなもの)も子供(中身は大人ですが召喚されると子供になる)なので、無料だった1巻だけ読んで後は読むのやめようかなって思ったんですけど、意外にも面白くてつい5巻まで読んじゃいました。

舞台はダンジョンがある日本の設定で、最近よく見かけるパターンのやつで、主人公は高校生のソロ冒険者というものですが、

まず、主人公が普通の健全なダンジョン好きの厨二っぽい男の子で、登場人物とのやり取りも面白いです。

また、サーバントが強すぎて、ダンジョンの高層では魔物の魔核も取れないくらい消し飛ばすか燃やし尽くしてしまうし、低層に行くには主人公が弱すぎるというバランスの悪さ、かつ狩った魔物の魔核はサーバントにとっても魔力を補う食べ物なので、主人公はちっとも金持ちになれません。

よく行く武器屋も、ビギナーなのに主人公を気に入り、いい装備をくれるとか(それだと通常パターンですが)はなく、仲はいいですけど、どっちかと言えばあわよくば高く売りつけようとしてくるし、教えてくれる情報も大して役に立たない感じ(それでも武器屋として最低限の見立てはしてくれますが)で、それがリアルっぽくていいですし、

ギルドの受付嬢も、主人公を気にかけてはくれますが、贔屓して肩入れしてくれると言うよりは興味があるからサポートしてくれるという感じで、甘やかしてくれる訳でも無いというところもいいです。

主人公はリアルではモテませんし、それなりにサーバントや冒険者の女の子と知り合いにもなれますし、幼なじみの女の子もいますが、ハーレム要素はまったくなく、右往左往させられている感じもいいです。

総じて、チートなのにチート感がまったくなくて、普通っぽい所が魅力だと思います。面白いと思います。
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