当世白浪気質
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当世白浪気質

杉山小弥花

私はすきです

ネタバレ
2015年2月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 字が多めで所々の言い回しが文学風なのですが、それも味かなと。ただ、ん?だから、どーおもってんの!?簡潔に言え!!っと思う場面も正直ありました(笑)

職人気質の泥棒トラと山奥の村で生神として崇められていた千越(ちお)。
お互いが意識しあって徐々に関係性が移り行くさま。そこにある葛藤とお宝と関わる人々。すべてうまく絡み合って面白く読めました。
今の時代には感じられない昭和の戦後の空気感。みんな必死で生きている中でもどこか飄々としているトラ。そしてそんな彼と共にある千越。トラは軽そうに見えて色々抱えてる男でかっこいいけど少々難しい。こんな男を本気で好きになったら女は大変だなと思わせられるけど、逆に好きになられたなら一途だろうな。千越の神秘的なところとトラのためなら猪突猛進なところのギャップがまた可愛いです。
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