妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)
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妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)

橘ちなつ

普段レビューすることはありませんが…

ネタバレ
2025年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最後まで読みました。現在妊娠中です。
こういうケースもあるのだと、一つの事例として非常に参考になりました。私は現在、「こんなにつわりで体調悪くなって思い通りにならないなんて人体の設計ミスでしかない…」と思いながら何とかやり過ごしています。順調に行けば数ヶ月後には出産を経験してホルモンバランスによって狂います。どこまで深刻になるか分かりませんが、知識をつけてパニックにならないようにしたいと改めて思いました。作者様には作品として出していただいたことに感謝します。

イライラして途中で読めなくなった等の低レビューをつけている方もいますが…私は仕事で精神病の方に関わったり精神病院にも出入りしたことがあるので抵抗がなかったのかもしれません。可哀想な自分とか、悪い精神病院の職員を描こうとした作品だとは全く思いませんでした…皆スタート地点も育った環境も背負っているものも違っていて、本当に色んな価値観世界観に溢れていますし、追い詰められたときに見える世界は歪んで見えるものではないですか?

母親なら当然子どもを愛しく思うもの、という固定観念には私も疑問を持っています。胎動には、今は2人なんだということを認識させられてほっこりすることもあれば、お腹にミミズを飼っているようで居心地悪く思えたり、仕事で集中してるときに邪魔をされ鬱陶しく感じたり…生まれた赤子を可愛く思えるのかは分かりません。
母親初めてで上手くいくわけないので、不安と共存し、対処法を作りながら生き伸びたいです。
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