メリーメリーハッピーエンド
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メリーメリーハッピーエンド

柚子町汐

大学生と小学生3人で暮らした短い季節

ネタバレ
2025年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 仲が良く里親活動もしている両親の下で育った榛名幸斗は、イケメンなのに結婚を夢みるあまり重いとすぐにフラれてしまいます。ちゃんとお付き合いしてない相手とはシない(女子に限る)と公言している幸斗はけっこう性欲が強く、そんな幸斗のセ◯レが同じ大学で1年下の梓沢麻矢です。麻矢は軽音部で複数ピアスに喫煙と、榛名とは全く違うタイプなのですが、二人はとても気が合うのでした。そこに母親に置き去りにされた小学3年生の近衛颯太郎からやって来ます。両親の海外赴任で一人暮らしの榛名の家に颯太郎が加わることになり、困った榛名に請われて麻矢も一緒に暮らすことになります。恋人未満の大学生と二人と小学生との暮らしがガタンゴトンと始まります。結婚に憧れながら誰かに執着することのなかった榛名と過去の喪失体験から誰かを好きになることが怖い麻矢とが、颯太郎を鍵にそれぞれ自分の本音を知り、向き合います。きれいな絵で描かれる優しいお話にも関わらず、「好き」の重さだったり責任だったりがきちんと伝わってきました。下巻の後半からは7年後が綴られます。タイトル通り幸せな結婚へと繋がるお話は、麻矢の友人クールな後藤くんも良きでした。
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