この想い届かなくても【タテヨミ】
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この想い届かなくても【タテヨミ】

PANDO

ヤマアラシのジレンマ

ネタバレ
2025年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 韓国定番の貧富の差と妬みと復讐がテーマ
受は愛情面においての自己評価が低いのに対外的にはプライドは高い故に劣等感の塊で卑屈になってしまう、攻は裕福な子特有の自信と傲慢さを兼ね備え恵まれた様にみえるが実は孤独なDV被害者で愛を求めてる子、それはそれはぶつかり苦労します。
前半は特に受が利己的でプライドが邪魔して相手に上手く甘えられず、攻もまだ若さとトラウマから気持ちに余裕がなく互いに好きなのにすれ違いに傷つけてしまう。大人編は高校生時代の傷から今度は猜疑心の塊になった受と捨てられた憎しみを抱える攻がまたもすれ違いヤマアラシのジレンマ恋愛です。

後半まで進めると歩み寄りがみえてきますが、まだまだヤマアラシ...誤解も解け着地点が見えたと思いきや受に全く成長が見られず、3度目に別れた時に、ミョン(犬)を攻が捨てたかな?と思う描写で愕然としました。攻の事1ミリも理解してなくないか?イライラで断念したくもなりましたがここまできたら完走したく頑張りました笑
後半は受のデレた時の威力と、暴君攻がワンコのようになってくのは良かったかな。

2人とも頭脳明晰なのになんで?展開が何度かあるのがこの作品の残念なところ、
そのひとつが受の父親の借金エピ
あの父親が勝手に自分を連帯保証人にした事を鵜呑みにし、その後に仕組まれた罠にもあっさりハマる...
そもそも付き合ってる仲が父親亡くなった時点で連絡くらいしないかな?
....話の流れに無理があり気になってしまいます。さっきまで順調だったAIが急にバクったか?みたいな違和感....
当て馬サイコの行動が一貫性があり一番しっくり(行動は異常ですよ)

あと...いくら相手がク〇でも攻の直接的なサツ〇ンは無理でし、ワイシャツに黒手袋してる姿は堪らんかったけど。全体的な復讐のやり方は爽快でした。

外伝は攻へのご褒美ですね笑
どちらも真綿で優しく包んでくれるような相手ならこんなに泥沼にならなかったんだろうか?...ともどかしく切なくなりました。
因みに終盤に秘書が多く(たぶん)の読者の気待ちを代弁してくれるので少しモヤモヤが拭えます笑
作者さんも分かってんじゃん!となった瞬間

個人的には受が本当に難しい子でしたので消化するのに時間を要しました。
長編なので購入考えてる方の少しでも参考になれば良いです...
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