このレビューはネタバレを含みます▼
ベータとオメガは番になれない。オメガバースの世界観を知っているから当たり前にわかっているはずなのにガツンとやられるこの言葉。
紆余曲折あった末に2人は晴れて恋人になれて、続編で幸せなラブラブ生活を私は見せられるんだ!最高!と息巻いていたんです。
気づけば泣いてました。
続編にてマキさんのお兄さん登場するんですが、見事にやられましたね。
お兄ちゃんしているカケルさんが本当にマキさんの事が大切なのがわかるし、頼ってくれるのが心の底から嬉しいのが伝わって思わずよかったねぇーと合掌。
そんなカケルさん登場によってマキさんが悪い方に悪い方にと我慢しちゃって…。でも心の奥底ではオメガを幸せにできるのはベータじゃなくてアルファだって知ってるから、純多に幸せになって欲しいから…それができるのはカケルだと。あの独白シーンが辛すぎて、この2人が一緒に幸せになることは無理なの?と胸が締め付けられる思いで読んでいたら、純多のそれに対する返答に思わず涙がぼろっと溢れました。
心の内を曝け出して思いあったその後のえちも最高で、これで終わりだと思うと寂しい気持ちとここで終わるからこその得られる多幸感もあって、とにかく今は胸がいっぱいです。
欲を言えばもちろん続編読みたい、何ならカケルさんでも、叶芽ちゃんでもいい。とにかく読みたい。
そういえば、マキさんがいない時に来たヒートのシーンで部屋を埋め尽くす結晶にぞわっとしました。
純多が見えるせいで大変な思いをしてるのは分かっていましたが、読んでる私は何だかんだ綺麗だなあとしか思っていなかったので、あのシーンは結晶が見えるからこその恐怖が嫌でも伝わってきて、そりゃ日常生活もままならんくなるわと慄きました。あれは怖い。