このレビューはネタバレを含みます▼
画業15周年のゆくえ先生♡時の流れの中、作品を購入できて幸せです。
今回は、本棚にインしている先生のBLデビュー作。とても懐かしく(当時何度も読み返した)再読しました。恋に不器用な男たち、永遠のテーマのようでした。表題作×スピンオフが収録 168頁 アナログがデジタルへ移行し始めている。
「冗談めかして一直線」は製菓会社の営業マン・田町実(たまちみのる)と広告代理店勤務の深川真司(ふかがわしんじ)のリーマンラブ。会社の担当としてコンビを組むことになった二人。深川は見た目もスマートで仕事もできる王子様キャラを売りにしている。好感度抜群の深川だが一途な片想いをして、なかなか諦めない。田町はどこにでもいる普通で真面目な26歳。そんな二人が距離を縮めていくコメディタッチのストーリー。
「見え張りあってすれ違い」は深川の会社の後輩・桜坂健斗(さくらざかけんと)と人事で同期の山本(やまもと)の物語。表紙を飾っているのはこの二人。50頁程。深川×田町の当て馬で登場した桜坂の恋がはじまる内容になっている。王子様キャラの深川とは違うタイプ。遊び人でも気配りできる危険な男。山本は仕事人間。しかし桜坂が話しかけると、睨んだり無表情になったりと平常心が保てないウブな奴。
令和デジタルのようなシャープな作風ではないが、ゆくえ先生の源流のタッチがあって口元がほころびる。どのCPもキスどまりでラブまでいかない(だけれども桜坂が恋とラブに必死な続編が出たら狂喜する)
アナログだろうが、デジタルだろうが先生の描く男たちはカッコいい!そしてゆくえ先生に心から感謝を送りたい。大好きです!