ぼくのブルーキャット
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ぼくのブルーキャット

井波エン

ひとめで引きこまれた

ネタバレ
2025年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ まずは、絵から。そして、ピアノを弾くすずの姿に。すずを支える臣の絵に。その2人だけの世界に。お話に。全てが美しかった。
お互いに思い合っていてもその先へ進むことが、すずの過去に受けた出来事がトラウマとなって、できずにいるけど臣はそれをも受け入れてすずを大事に支えている。
このお話は何の説明もなく、2人を取り巻く人物の関係性も分からない。でも、知っていることを前提にお話が進む。だから、もしかしてこの前のお話があったのかな?これは後編、もしくは2巻目かな?と何度か確認をしたほど 笑
大丈夫。一巻完結でした。そして、その優しく美しい雰囲気のままお話は進み感動します。

ピアノと臣のどちらかを選場なければならなくなった時、すずは決めることができず逃げを打つけど、ピアノへの情熱は止まることがない。そして、臣の近くにいることもすずの願い。そんな立ち止まったままのすずを臣はあえて突き放す。
臣との別れからピアノに向き合わざる得なくなったすずの快進撃は始まり、世間を騒がせるほどになる。
でも、やっぱり臣を欲する気持ちに抗えず、臣も忘れることができず後悔する。そんな時、
世界的なコンクールへ選抜される大会で事件は起こる。奇しくも過去のトラウマを作った人物によって。それが2人の現状を乗り越えるきっかけになる。
えち は全くと言っていいほどないです。でも、朝を迎えたシーンはめちゃくちゃ嬉しかった。
素敵なお話でした。後編か次巻があってもいいんじゃない?って感じです笑
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