このレビューはネタバレを含みます▼
特筆すべきは作画の素晴らしさ。
リアルにバランスのとれた肢体、感情が顕わになる表情、髪の毛や羽などもしっかり多くの線で描かれているのに、輪郭が太くメリハリがあるのでゴチャゴチャしてない。
そして異国情緒あふれる細かい背景。
すごく丁寧でコスティな作画だと思います。
作者様ご本人もあとがきで「連載開始後に背景の大変さに気付いた」と仰っていますが、手を抜くことなく愛情を持って描かれたのだろうなと伝わります。
鳥や猫などの動物もめちゃくちゃリアルで図鑑レベル。
そして何より、日に日に成長していくカモメのルネ、逆に徐々に若返っていくエヴァン。
幼少期からいきなり青年になるわけじゃなく、本当に日々大きくなっていくのですが、その成長があまりに自然。
エヴァンの若返りも、うっかりしてると気付かないくらい少しずつ非情に自然に変化してる。だってどう見ても本人でしかないんだもの。
この書き分け(?分け、じゃないけど何て言えば良いのか分からん)がものすごいテクニックだと思いました。
そんでもって小さい頃のルネの可愛さといったら…!もう!
可愛いし元気だし明るいし純粋だし、癒される~~!
身体の成長にまだ心が追い付いていない時期も、無邪気な感じがすっごく可愛い!!
もちろんストーリーも、ものすごく引き込まれました。
現在2巻までですが、何やらエヴァンの過去や島そのものに秘密がありそうな匂わせ。
あとがきに、「1巻は身体の成長編、2巻は精神の成長と恋愛編、3巻は真実編、4巻で完結」のご予定だと書かれていました。
次巻で秘密が明かされるなんて、嬉しすぎる。めちゃくちゃ楽しみです。
1巻、2巻とも総ページ数 230ですが
絵もセリフも濃密なので、読みごたえがすごいです。300ページくらい読んだ気分。
あ、受け攻めが予想と逆だったんだけど、こればっかりは仕方ない…!
そういえば1巻の1ページ目から何やら伏線めいた描写があったことを思い出し、
戻って見てたらまた最初から全部読み返したくなりました。
うぅっ、ルネ可愛い…。
何度でもリピート出来そうです!