東京心中
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東京心中

トウテムポール

自分が細か過ぎるのと趣味の方向性の違い

ネタバレ
2025年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 11月土日のBL無料読み企画で、1、2巻を読み、ついでに最終巻も見ました。中立の星3。
以前、同著者の将棋漫画を見て気になっていました。打ち切りになってしまったものの、かなり楽しく読んでいたので。
で、こちらは完結してるし無料企画でラッキー、と読み始めたものの、細っかい部分につまづいて脱落しました。
料理の腕に関して、1巻序盤では、バイトの成果かと聞かれたのに対して「家庭の事情で上達」って言ってるのに2巻では「実はバイトで料理屋に」って言ってるのが気になっちゃって……最初の方は同人誌だったということもあり、粗があったりするのは無理からぬこととは思います。が、こういうキャラ設定の細かいブレっていうのは、実際に生きてる人間なら発生しない「作ったキャラクター」だから発生してしまうもので……読んでる私のテンションがガクーンと下がっちゃうんです。これは趣味の問題です。ってか我ながら細かくて自分にうんざりですよ。
まあそれはそれとして、全体的に、その場その場で流れのままに描いていくスタイルなのかな、と過去作と合わせて感じました。
あとは、作者さんが「天才肌で変わってる」人に対して憧れのような好きさがあるのかな、とも。私も天才は大好きなんですが、好きの方向性とかがきっと少し作者さんとズレている。
流れのままに描くタイプの作者さんだと、趣味のズレが大きく影響する気がします。
個人的には、ドラマのセリフを変えるエピソードで、宮坂の言葉がきっかけになったり海のシーンにカモメを入れる演出も宮坂の提案で、っていうのがあまり好きではありませんでした。どちらもすんなりそのままになってしまって、「ここは才能に嫉妬ターンがスタートするぞ〜!」って正座待機したまま置き去られました。
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