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レビュー

今月(11月1日~11月30日)

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シーモア島
ベストアンサー99件
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投稿レビュー
  • 僕をスキになってください

    加藤むう

    純情と紙一重のストーカー
    2025年11月14日
    170ページ。
    表題作4話+同録2作+表題作の描き下ろし。
    アイドル追っかけ主人公の、ストーカーと純情の紙一重さを体現したキャラクターが良かったです。怖がらせてごめんなさいって心から謝るんですよ。ヤバさという点では、主人公よりお相手のマネージャーさんの方が上かも。ロマンチックじゃないしなんか大丈夫なのかっていう二人なんですけど、きっと大丈夫なんだろうな〜って思わされちゃう。キャラクターの描き方が良い作者さんだと思います。第4話の扉絵もとても良い。
    1話目は『ストーカー男子』収録作(改題)。
    〜〜〜〜〜
    ・『あたまのおかしいセッ/クス』『巣穴の中のやまあらし』
    DK同士、暴力的で痛々しい。幼馴染で、思ったよりも根深く共依存。基本的に闇系好きなんですけど、キャラクターの描き方の良さが仇になったというかなんか悲しくなってしまった。
    あたまの〜の方は『ボコり愛男子』収録作。
    ・『オーバーヒート』
    美容師とお巡りさんカップル。お巡りさん、この先も苦労しそうだな〜。
  • スマホ越しのアイツ

    おものやま

    読みやすく少し笑える短編集
    2025年11月14日
    164ページ。
    アンソロジーに掲載された読切を集めた短編集。
    全部エロあり、基本的にエロに情緒は無いw 大丈夫かそれでw って気分になります。
    けっこう好きな感じなんですけど、グイッと掴まれるものが自分には感じられなかったので星は3つ。けどなかなか楽しい作品集でした。()内はアンソロジーのタイトル。ほぼ電子版無し。
    〜〜〜〜〜
    ・『スマホ越しのアイツ』(ムダ毛男子)
    大学生同士、一緒に呑んだり部屋に泊まったり……そんな中で眠っている相手のはみ出した毛を盗撮しては個人的利用にいそしむ主人公。巻末収録の『密林伐採』は、この話の描き下ろし。
    ・『見えないメガネは外せ』(寮生男子)
    大学の寮で同室になる2人、派手ビジュアルにビビる主人公。ちょっと主人公キャラぶれしてませんかwっていうエロシーンでした。
    ・『損して得を取れ?』(KUKKIRI LOVERS)
    バイトの先輩後輩。雨に濡れた服越しにクッキリ。
    ・『告白2nd』(SENSEI LOVERS)
    教師と教え子、同窓会での再会。先生、なかなか可愛気があって、教え子が忘れられなかったのもむべなるかな。
    ・『深夜のボディーレクチャー』(家出ボーイズ)
    幼少期に現場を見てしまったことで性的なことに抵抗がある主人公、家出先で出会ったおじさんとのワンナイト。
    ・『朝も夜も』(プリティバニーボーイ)
    舞台は香港かな。出張中の会社員、菓子屋の息子に出会い、偶然その彼の夜の副業先にも遭遇。これはちょっとしんみりもアリ。幸せになってね。
  • 不死身の命日【電子限定描き下ろし付き】

    虫歯

    メリハリ不足と、個人的趣味でしょぼん
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 223ページ。
    大袈裟なキャラ立ての坊っちゃま主人公にワイルドな喧嘩っぷりのお相手、勢いはある、勢いはあるんだけど、なんかこう……キャラに芯が見えず、演出にメリハリが足りなかった。
    絵柄、演出ともに達者だと思う作者さんなんですが、デビュー作に見られたキャラクターの実在感が失われてしまった印象。デビュー作とこれの他にもうひとつ読んだことがあるんですが、キャラクターに特殊性を足すごとに平板になるような感覚が。
    個人的にものすごくテンションが落ちてしまったのが、フジミの出自。立場が違う者同士のカップリングが好きなこともあってか、自分でもびっくりするくらいガッカリしちゃったんですね。それでも、立場が同じだからこその葛藤みたいなのも好きなので読み進めましたが、そういうふうにはならなかった……ずっとハイテンションなまま、心情もよくわからず。BLジャンルでの勢いあるコメディはかなり好きなんですけども、これはなんか違かったです。
    ビルから飛び降りて全然無事っていうのもただ勢いでスルーされちゃって、『未来少年コナ◯』かよ!って心でツッコミを入れつつかと言ってコ◯ンのパロディになっていたわけでもなく、宙ぶらりんな気持ちでした。
  • 宝石箱に愛をつめよう

    みきもと凜

    ひねくれ者には設定がきつかった
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読むだけでポイント企画で立ち読み増量分(約50ページ)を読みました。中立の星3。
    絵柄も雰囲気もキラキラしています……が、いきなりの死ネタに凹みました。
    あの設定がある状態で、冒頭の「初恋の成就」をキラキラな雰囲気で読むことはできないなぁ……重々メンタルの持ち主なので……。
    音楽も絡めてあることでキラキラ度が上がっており、そのせいで死ネタとの温度差が更に開いています。こういうのを「感動」と呼ぶのなら、私は感動なんてしなくていい。
  • 淡海乃海 水面が揺れる時

    もとむらえり/イスラーフィール/碧風羽

    転生要素が邪魔をして入り込めず
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜無料読みで1巻を読んでみました。
    これ、単なる歴史物だったらもっと好きだったかもしれない。
    マイナーな存在である朽木氏を中心に据えた歴史の「if」なら、けっこう楽しめた可能性はある……けど、転生ものと組み合わせてしまったことで、個人的には趣味から外れてしまいました。
    過去への転生なのに、主人公の動きが全くタイムパラドックスを考慮していない点が特に、SF好きとして引っかかりました。あとは主人公が自分(アラフィフ)よりかなり歳上とは思えない感じなのが微妙かな。
    いわゆる転生チート要素として、わずか2歳からの活躍というのも……ところでこの「2歳」は数えでしょうか満年齢でしょうか……すごく小さい頃から活躍させるのって転生ものにはありがちなのかもしれませんが、この要素が入ると周囲の大人の描き方がカッコ悪くなりがちで好みではありません。この作品も、周囲の大人キャラがだらしなくて興に乗れませんでした。
  • 東京心中

    トウテムポール

    自分が細か過ぎるのと趣味の方向性の違い
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 11月土日のBL無料読み企画で、1、2巻を読み、ついでに最終巻も見ました。中立の星3。
    以前、同著者の将棋漫画を見て気になっていました。打ち切りになってしまったものの、かなり楽しく読んでいたので。
    で、こちらは完結してるし無料企画でラッキー、と読み始めたものの、細っかい部分につまづいて脱落しました。
    料理の腕に関して、1巻序盤では、バイトの成果かと聞かれたのに対して「家庭の事情で上達」って言ってるのに2巻では「実はバイトで料理屋に」って言ってるのが気になっちゃって……最初の方は同人誌だったということもあり、粗があったりするのは無理からぬこととは思います。が、こういうキャラ設定の細かいブレっていうのは、実際に生きてる人間なら発生しない「作ったキャラクター」だから発生してしまうもので……読んでる私のテンションがガクーンと下がっちゃうんです。これは趣味の問題です。ってか我ながら細かくて自分にうんざりですよ。
    まあそれはそれとして、全体的に、その場その場で流れのままに描いていくスタイルなのかな、と過去作と合わせて感じました。
    あとは、作者さんが「天才肌で変わってる」人に対して憧れのような好きさがあるのかな、とも。私も天才は大好きなんですが、好きの方向性とかがきっと少し作者さんとズレている。
    流れのままに描くタイプの作者さんだと、趣味のズレが大きく影響する気がします。
    個人的には、ドラマのセリフを変えるエピソードで、宮坂の言葉がきっかけになったり海のシーンにカモメを入れる演出も宮坂の提案で、っていうのがあまり好きではありませんでした。どちらもすんなりそのままになってしまって、「ここは才能に嫉妬ターンがスタートするぞ〜!」って正座待機したまま置き去られました。
  • 恋する暴君

    高永ひなこ

    さて「暴君」はどちらでしょうか
    ネタバレ
    2025年11月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 11月土日のBL無料読み企画にて。
    研究者設定はオマケのドタバタ系ラブコメ、20年ほど前から続くご長寿シリーズ。
    タイトルにある「暴君」はどちらだと思いますか?先輩?森永?どちらも?
    私はいい勢いで森永に軍配を上げたいと思います!
    読みやすいのと、ぶん回される先輩が不憫でつい最新15巻まで読んでしまいました。
    そもそもが別作品のスピンオフということもあって、二人の出会いとかはこちらを読んだだけでは詳しくわからず、こちらだけを読んで判断するのは公平ではない……という気もしますが、やっぱ森永、オマエひでぇよ。

    先輩は荒っぽいながらも基本的に情が深く、家族を支えるために頑張ってきたんだな、とか、助手である森永のことが大事なんだな、とか、その他にも「自分以外の人」のために動ける行動原理を持ってるのが見えるんですよね。6巻終盤で父親に謝る場面で、先輩が抱えてきた家族に対する気持ちと重ねてきた年月を思って泣きました。

    対して森永は、先輩のこと好きって押してくるんだけどとにかく自分勝手。薬を盛った……わけではないにしろ、薬でおかしくなっている先輩に対して無理矢理っていう……たかが数年片思いしているくらいで何だそのマテの出来なさは!確かに先輩は強引さが必要になることもあるタイプかもしれないが、オマエのしたことは「自分の欲望に負けただけ」だろうが!先輩みたいに情ある天才肌にはもっと無私の献身を寄せる忠犬タイプが相応しい、この駄犬が!!……と、愛が重いタイプの人間は思うわけですよ。で、そんな気持ちだと、折々にはさまれる森永のポエミーなモノローグにいちいちイラつくという大きなマイナスポイントが。健気さを装いつつも己の気に入るような見返りがないと満足できない……挙句、姿を消したり試し行動まがいのことをする……先輩じゃないけど「それくらいわかれよ!」って思っちゃうし、「不安」は何しても許される免罪符じゃねぇし、まあそうなっちゃった原因であろう過去の手酷い経験は気の毒ではあるんですけど……やっぱりこう……このっ……この駄犬がーーー!!

    5巻、9巻に、森永の兄カップルの番外編
    森永の兄、自分勝手に押し付けてくる感じが弟さんとよう似てはりますなぁ〜。そして森永の過去の男・真崎がムカつく〜!という、ある意味お似合いカップルでした。

    8巻で一区切りついています。
  • キリカC.A.T.s

    伊藤伸平

    軽快なアクションと人を守る警官の誇り
    2025年11月7日
    1・2巻174、3巻206ページ。
    ネコ型スーツを装着して戦う、仮面ライダーみたいなアクション話。悪役もそれぞれ動物型スーツ。
    なんだかんだネコ型キャラデザインには弱いので、ビジュアルから楽しめました。
    軽快なアクションとどこか肩の力の抜けた会話、コミカルな中で敵の雑魚キャラは容赦なく肉片にされています。
    宇宙からの来訪者に対抗する地球人、「箱舟」やアヌビスの正体も王道、という懐かしさのあるストーリー。主人公の覚悟もカッコよくて、全3巻というボリュームも程良く、スッキリサッパリ読めました。
    特撮映画を1本観たような印象で良かったです。
  • うすね正俊 Extra Works

    うすね正俊

    初代ガンダムで育った身に刺さる
    2025年11月7日
    249ページ。
    『コンバットドール』シリーズ4話+読切3作の作品集。
    シリーズの4話は、主役交代タイプの連作。
    「コンバットドール」と呼ばれる軍用パワードスーツを装備した人々のオムニバス。舞台は描かれた当時の「近未来」、この感じ懐かしいとともに、この「近未来」が「過去」として存在することにありがたみ。殺伐とした「近未来」での、戦争とそこに息づく世界の片隅での現実。作品世界での戦争については詳しい描写が無く、そこのバックボーンがもう少し見えた方が人の心情も見えて良かったかな、とは思います。けど『未来少年コナン』や『ガンダム』で育った身には親和性が高く、良い意味での定番感がありました。捻くれ者には少々むず痒かったり安易さを感じるものもありましたが、こういうのもいいよね。ちょっとおまけでシリーズまとめて星4つ。
    〜〜〜〜〜
    ・『HUNTER』
    これも近未来戦争もの。こちらはバイオな動物改造兵器が出てくる話。ストーリー的には、コンバットドールシリーズの原型っぽさを感じるものがありますが、発表はあちらの2話より後でした。
    ・『バイバイ ブローバック』
    戦争から逃げてきた宇宙人と、それに出会って巻き込まれ同居が始まる学生女子のお話。コミカルで恋模様もあり、宇宙人の決意も切なく、王道80年代SFって感じで好きです。これがこの本の中で一番古い発表作で、一番好みでした。
    ・『サムソン』
    遭難した宇宙船、無人の星で生き延びた少女とそれを育てて暮らすロボット。こういう子供とロボットの組み合わせに親の情も加わったのには弱い……王道のいい話でした。
  • 恋をするための薬

    ちみ

    変態チックな表面でおとぎ話な夢を包んだ
    2025年11月7日
    179ページ。
    表題作と読切1作に表題作の描き下ろし。
    独特なエキセントリックさのある作者さん。今作はおとぎ話みたいな舞台での博士と助手のお話。
    なんか変態チックで笑っちゃったりはするんですけど、けっこう真剣さがあるのが良いです。油断してるとザクっと切り込んでくる。
    「薬を自分で人体実験する科学者」という存在が、そのマッドなところ責任感のあるところで大好物なので、この作品の博士もたいへんに好みです。アプローチ下手クソぶりもかわいらしさがありました。
    「性癖の差」も、乗り越えたり相手に合わせちゃうんじゃなくて、違った上で一緒にいる、そういうところが良いのです。
    〜〜〜〜〜
    ・『化け物の毛皮』
    鬼とホームレス、家族に恵まれなかった二人が出会うお話。
  • マリアボーイ

    木村ヒデサト

    バックボーン描写が理屈屋には不足だった
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 216ページ。
    『好きだよ、秘密だよ』4話+表題作2話+描き下ろし。
    2作に分かれてはいますが同一シリーズで、表題作が「続編」に当たります。
    巻頭の4話は、DKの二人。そこに引っ掻き回し要員の兄が加わって、なかなか複雑な様相。二人の恋模様の心情は、バカだなあってなったり真剣だなあってなったりの、うまく向き合えなかったりしっかり向き合ったりする熱量が心に響きます。
    表題作はその「兄」が主役で、よじれてしまった臆病な気持ちが、懐っこいあたたかさに救われる話。
    基本的に好きな作者さんで、今作もやっぱり心情の描き方とかいいなあって思います。
    ただ、兄弟関係などのバックボーン描写が物語内にうまく入れ込めていない印象で、そこがカチッとはまるように物語内で読者側に提示されていたら、きっともっと刺さったんじゃないかと思います。
    理屈屋なので、そこの描写の少なさで登場人物の気持ち(特に兄の執着)にシンクロしきれずに、少し置いてけぼり感が残りました。
  • ハッピーバース・ウィークリー【電子限定描き下ろし付き】

    ナツギイチ

    わりとふんわりしていた
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 212ページ。中立の星3。
    執着だったり共依存だったりな雰囲気……ですけど、全体的にぼんやりしていました。
    計画的に相手の心理を操って囲い込む闇の執着……かと思いきや、いきなり姿を消されて呆然としました。
    その姿を消すことすら、依存させるための罠なのか、とも考えたんですけど、どうもそうではなかったようにしか見えない。何がしたかったのか、いまいち腑に落ちなかったです。
    生い立ちの過去話からは、すごい身体が弱いんだろか、という印象を受けたけれどもそういう気配はなく、だったらなんでああいう育ち方になったのかがまた腑に落ちない。
    執着とか共依存には、ノコギリで切られるような感覚があるといいなと思う闇属性なので、こういうどことなくふわっとキレイな感じだともうひとつ趣味に合わなかったです。
  • クズ野郎とセフレ君【コミックス版】

    伝子まねゑ

    理屈屋には湧き上がる狂気が感じられず
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 上巻160、下巻144ページ。
    別名義の一般作が面白かったのでこちらも読んでみました。
    「狂ってる」「クズ」を描きたかったのは理解できます。確かに登場人物みんな「おかしい」としか言いようのないキャラクターではありましたが、クズすぎて引くとか笑えるとかまで突き抜けられなかったように思います。どのキャラクターも、性格形成や行動がどうも腑に落ちない。「こうすれば狂ってるだろうクズだろう」という作者さんの意図が見える感じで、萌え出ずる狂気が感じられませんでした。
    振り切ったフィクションまで行くには「理由」を付けすぎ、また、その「理由」が根っこまで至らない印象。
    また、理屈屋には引っかかってしまう細かい部分が序盤にあり、入り込みを阻害されたのも、楽しみきれなかった一因だと思います。
    序盤、大学の教室で、コソコソするでもなく普通の(むしろ普通より高い)テンションでクズ話を繰り広げており、「宝は周囲から好青年判定されてる」的設定に対しての齟齬を感じちゃったんですよね。
    また、「ウリの仕事してるから人の顔と名前覚えるのが得意」と「10回は会ったことのある相手の顔も覚えていない」とが、ストーリー展開の都合で並立してしまっており、細かい部分なれども細かい部分だからこそキャラクターの自立に関わると思います。

    また、このページ数で上下に分け、かつ上巻末に読切が収録されているのは、二重に「一気に読めない」状態になって満足度が下がります。出版社側の問題ではありますが、かつて300ページ超えの本を出したこともある出版社ですし、これも1冊で出してくれた方が良かったな。
    〜〜〜〜〜
    同録読切は、BL原作のコミカライズをすることになった漫画家と、その親友。
    ディルド作りが趣味という親友に、漫画の参考になるからと唆され…‥という話。
    親友がどこまで狙っているのかがわからず、心情的に物足りなかったです。星3。
  • 箱入り王子と執事姫 別マ連載版

    桜山結

    執事にはやっぱ「お仕えする」感がほしいな
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので、無料読みの2話読んでみました。気になってたし。
    自分の趣味とはズレました。
    男装のけっこう乙女な女子とのラブコメ……という点ではいいんですけど。
    ダメぼんに仕える苦労多き執事かと思いきや、教育係的に配置されているのがちょっと……「執事」は「家庭教師」であってはならないと思うんですよ。執事好きのお仲間にはわかっていただけるでしょうか。
    そもそもが「派遣執事」というコスプレもどきな家事代行サービスみたいな設定で、「代々家に仕える麗しき主従」的なのが好きなのでナンカチガウ感が。
    しかも同い年で「教育係」ポジションっていうのが……雇う側のお父様、なぜそんなことを……という気持ち。その上、女子でしょ?派遣する側のお母さんも雇う側のお父様もほんと何考えてるの。
    そんなことを考えている内に、漫画だからって流していた「若い執事」という部分にもう流しきれない引っかかりができてしまって脱落です。
    ……やっぱりね……執事は30歳以上が良いですわ……。
  • 曽根くんは気にしない

    中村コネ

    主人公へのドン引きが恐怖にまで進行した
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていて、絵柄が好みだし4話無料読みだったので読んでみました。
    陽キャを装う隠キャという主人公の職場に、隠キャを隠さない新入社員がやってきて、という話。
    思った以上に主人公がクズかったです。
    隠キャであるのが自分がうまくいかない原因だと思って陽キャを装う主人公なんですけど、うまくいかない原因は「隠キャ」だからではなくて自己中だからですね(断言)。隠とか陽とか、そういう問題じゃないわコレ。
    自分の彼女も「見た目がかわいい」としか認識せず、他人の中身をド偏見の見た目「だけ」で決め付ける。彼女がセクハラの相談をしても、「それぐらい我慢しろよ、俺だっていろいろ我慢して周りに合わせてる」と問題を自分中心にすり替えた思考にしか至れない。
    ドン引きにドン引きが重なって、自分は周囲に合わせて頑張っていると思っている主人公に対して恐怖心が湧いてきました。それに個人的には、いじめっこ本人よりも、「自分は悪くない」と自己弁護に走るいじめっこの取り巻きの方がタチが悪い、という認識でいるので、この主人公はもう本当に……本っ当にタチが悪いと感じました。
    で、クズ野郎更生的なストーリーにもなるのかと思って読んでいましたが、4話まで進んだ段階でも全くそういった気配がありません。
    クズ男を楽しく眺められるタイプの方には、けっこう楽しめるかもしれません。
    私にとっては、戦慄のホラーに近かったです。
  • 誰か夢だと言ってくれ

    みっしぇる

    オカルトともだキュンを期待したけど別方向
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 11月土日のBL無料読み企画で、気になっていたので読んでみました。中立の星3。
    なぜかクラスメイトのぬいぐるみに夜な夜な憑依状態になってしまう主人公、オカルト好きなので連載開始当初に少し見かけてどうなるのか気になってたんですよね。
    2巻まで読み、主人公カップルの話が一段落したところまででは、ぬいぐるみの謎は全く……本当に全く解明されません。と言うか、その現象が「解明したい謎」として描写されることもほぼ無く、BL描写のスパイスとしてしか機能していません。
    オカルト好きとしてはですね、ぬいそのもののチカラであるのかとか主人公の心情が影響してるのかとかそっちに興味があったのですが……私のような読者はお呼びでなかったです。基本的にお呼ばれされない面倒なタイプの読者である自覚はあります。
    作品説明を見る限りでは、5巻あたりにぬいぐるみの謎に触れる展開がありそうですが、既読の2巻での描き方や3〜4巻は別カップルの話を挟む構成からして、ぬいの謎解明自体が後付け設定なんだろうな、という気がするので脱落しました。

    また、恋愛模様としても自分の好みではなかったです。
    かわいい寄りの絵柄でDK、「なかなかキスもできないよ〜!」って感じのもだもだのキュンで来ると期待したんですけど、かなりストレートにエロ展開。主人公の印象からすると、ちょっと不自然さを感じました。もだもだしすぎも無理が出てくるので得意ではないのですが、ここまでのスピードエロ展開も情緒が足りなかったです。
  • くちづけは嘘の味

    サガミワカ

    理屈屋の中で駆け引き感が腑に落ちず
    ネタバレ
    2025年11月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 11月土日のBL無料読み企画で、気になっていたので読んでみました。
    嘘と本当の駆け引き、みたいなのが好きなんですけど、この作品はもうひとつ「駆け引き」感が自分にハマらず、2巻途中で脱落です。中立の星3。
    主人公の「薄情」設定と、作中での「駆け引き」の話運びが、どうしても自分の理屈回路にうまく合いません。バッチバチの騙し合い、って言うには違う感じだし、主人公の行動が薄情サイコパスまでは届かない。なんか腑に落ちないな〜ってなってるところにエロがけっこうな分量で入ってくるので、どうにも置いてきぼり感でした。
    主人公、薄情設定の割には加倉井社長にペラペラ相談し過ぎだし、同級生に騙されエピソードでもペラペラ「元詐欺師」相手に喋っちゃうし(それをもとに動く「元詐欺師」の動きも単純さがあってもうちょっと裏読みした動きがほしかった)、なんかこう、しっくり来ないんですよ。「情の薄い頭のいい人」は、もっと自己完結している方が自分の理屈回路に合うし趣味的にも合います。
    キャラとしては加倉井社長が一番好きでした。けっこう情がありますよね。
    あとは個人的に、食に関わる仕事の人間に「香水とタバコ」臭がするのが好きではないです。
  • Spirit of Wonder

    鶴田謙二

    浪漫あるレトロフューチャー
    2025年10月31日
    若かりし頃に読んでインパクトの強かったSF短編集、300ページをはるかに超える大ボリューム本。パワープッシュになっていたのでレビュー。思い出補正付きの星5つ。
    描き込みやレトロフューチャーなSF要素にワクワクした記憶。ちょっと女性キャラクターの扱いが「男性から見て都合のいい」感じがあって、キャラクターはそんなに好きにはなれなかったんですが、物語としていろいろと面白いです。

    当時人気があったのは、この本の後半収録の『チャイナさんの憂鬱』シリーズだったと思います。
    が、自分のお気に入りは『少年化學倶楽部』のシリーズ2話。
    少年の心を忘れない(と言えば表向きには聞こえが良い)おじさんたちの宇宙へ向かう情熱やわちゃわちゃが楽しい。この話に出てくる「エーテル気流理論」という設定は、未だに私の中で強い影響があります。現代の科学では否定されてしまった「エーテル」、しかし「真空は完全な無」では光も何も伝わらないのではないかと感覚的に思っており、素粒子の研究が進んできた現在、当時の技術では観測できなかっただけで宇宙はやはり「エーテル」に満たされているという説が復活するんじゃないかと期待していたりする。そんな夢を抱くくらいに、エーテルの流れに帆を張って進む宇宙船には浪漫があるのだ!

    もうひとつ、『リトルメランコリア』が好きでした。『くるみ割り人形』を下敷にした、切なさのあるタイムマシン話。
  • ピアノの森 超合本版

    一色まこと

    雨宮君に入れ込んじゃったので
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 以前最後まで読みました。パワープッシュになっていたので覚書レビュー。
    主人公は「天才」であるカイ君の方なんですけど、私、雨宮君の方に肩入れしてしまったので、作品全体の評価は中立の星3つです。
    雨宮君の葛藤、努力、苦悩、そして主人公への憧れ、良かったです。そちらが良かっただけに、あくまで「主人公のカイ」のためにあるこの物語だと、途中から置いていかれてしまった感があります。
    天才にももちろん苦労と努力があり、そちらに入り込めればスッキリできる作品なんじゃないかな、と思いますが、雨宮君に肩入れしちゃうと、いささか物語世界が「カイにとって都合の良い世界」として作られているように見えてしまう。
    雨宮君の心情を脳内補完して勝手に悶えていた記憶がある、そんな私は『ガラスの仮面』では亜弓さん派です。
  • イドの遺言

    アサヮ

    割とあっさり、闇好きには物足りなかった
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 205ページ。
    タイトルの割にはあっさりでした。多重人格の描き方も、主人公の過去も、多重人格の原因となったであろう過去の事件も、情報としては入れてあるものの、実感の伴う「場面」としては入っていません。
    「イド」で「遺言」ってもう、これは抉ってくるぞ〜!ってワックワクで読み始めたので、なんとなく流れていく展開に、思ってたんと違う……ってなりました。闇属性好きの個人の感想です。
    かつラストがちょっとよくわからなかった。
    想像にお任せの部類に入るんだろうけれども、わざとどっちにもとれるような「作者の意図的な仕掛け」が見えるのが、自分の好みではありません。残った人格がどちらでもあるようにとれるけれども、どちらであるにせよ、ああもあっさり消えてしまうのなら多重人格にならないよな……という印象。
    そもそも、多重人格は「その人の一部」が分かれて表出するものだと思っているので、「別人」であるように扱っているのが趣味ではありませんでした。
  • オーダー!!【コミックス版】

    何某

    「変態」への期待値が高すぎた
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 166ページ。
    金のためにネカマとなってパンツを売る男と、それを買いまくる男。実は大学の同級生、ネカマとバレてしまってさあ大変、という話。バレてからも執着してくる同級生に振り回される主人公、コミカルでなかなか良かったです。
    が、この題材とこのコメディー加減だと、もっと笑いに全振りしてほしかったです。もう少し、ただそこにある変態って感じの笑いがほしかったと言うか……。
    過去話が入って、同級生の行動に「理由」が付いてしまったことで、割とフツウ寄りの恋愛方向に収束した印象です。
  • 祝福のチェスカ

    乃原美隆

    自分の理屈回路に合わなかった
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 金曜のYOMUOSHIに入っていたので、1話を読んでみました。
    言語系に興味があるので楽しそう、と思ったんですけれども、言語系がネックになっていまいち楽しめませんでした。中立の星3。
    以下、覚書。

    国によって言語が違うのはわかる、しかし、「カバル語」が「共通語」という設定なのに、学園の中枢に位置する王族の人物がその「カバル語」を理解していない、という設定があまりにも理解できない。
    そして、従属国の王族がその「カバル語」を理解していないのも、長い隷属の歴史があるならちょっと違和感……。ってか、学園に入学する時点で、共通語もっと勉強して来なさいよ。
    それをしていない時点で、王族たる気概が欠けているように思うし、メタ的に考えると、そのあたりの気概が足りないキャラクター作りだと「政治的な思惑」系の物語展開も自分の期待するカッコよさは期待できないな、と判断。
    あと、超能力を持つものと持たないもので分かれているんですけど、この能力の有無って人種的なものなのかとか、だとしたらハーフの子供はどうなるのかとか、なんかこういろいろと理屈の回路が自分の中でつながらない。「神」に与えられた「祝福」としての超能力、という設定であるから、宗教的な魔法力なのかとも思うけれども、超能力を持つ「異教徒」も存在していてなんかもうどういうことなんだか。
    ……とか思いながら読んでたら、いきなり言語の壁も魔力の壁も全部崩されてもうポカーンって……。
    いろいろかなり考えて設定を作っているとは思いますが、その「作者の考え」が、物語世界やキャラクターの成立にまでは行き渡っていない印象で、「作者さんはがんばって考えているんだな」で読んでいるこちらの意識が止まってしまい、キャラクターの思考にまで入り込めませんでした。
  • おかしな転生 最強パティシエ異世界降臨

    飯田せりこ/古流望/珠梨やすゆき/富沢みどり

    お菓子好きには方向性が期待と違った
    ネタバレ
    2025年10月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みの機会に1巻を読んでみました。
    1巻読み切るのもたいへんで脱落。

    初っ端から「パティシエ、前世では飴細工で頭を打って死ぬ」という衝撃の設定で、これはもう笑いのお菓子コメディーで来るんだよねタイトルも駄洒落だし!……と思ったんですけど。
    転生後の主人公、剣も魔法も達者で前世知識もパティシエだったとは思えない方向性に発揮されている……思い出したようにお菓子が登場するけど、「前世のお菓子知識でのしあがる」って話じゃなかったです。
    パティシエ要素が浮いているのに加えていろいろとツッコミどころが多すぎてどこをどう読めば楽しめるのか、完全に読者的立ち位置迷子になりました。
    とりあえず、冷蔵庫もないのにりんごを3週間以上放置したら美味しくなくなってるし、ハチミツに漬けたりんごが(いくら酸味の強い品種でも)驚くレベルに酸っぱいわけはない……お菓子に対する解像度が低いなって思いました(アップルパイを実際にパイ生地から作る人間の感覚で)。
  • まれびと親指姫

    なるしまゆり

    「絵空事」でないファンタジー。面白かった
    2025年10月24日
    1巻204、2・3巻186ページ。
    この作者さんの良いところがいい具合に出て、最後までスッキリとっても面白かったです。
    「魔王」の方にスポットを当たら、もっと壮大な物語になったかなと思います。が、そちらを物語の背景側に置いたことで、風呂敷は広がり過ぎず屋台骨はしっかりという、個人的に理想的な仕上がり。世界観を過度に説明せず「その世界の当たり前のこと」として扱いつつも、読者に対しての情報開示は必要な分はちゃんとしてある。ベテランの匙加減。サブキャラクターもそれぞれにイキイキしています。
    キャラクターの感情にわざとらしさがなくてけっこう現実的、その「絵空事」じゃない実在感が、ファンタジーな世界観の支えになっています。もうね、クライマックスが「ドラマチックに感動的」じゃなかったのが、ものすごく良かったです。
    地に足を付けて、自分にできることを、一歩ずつ。理不尽な状況でも人は必ず誰かと出会い、そして自分の生きる方向を決める。「生きる」ことを考えた物語でした。
    アンデルセンの『親指姫』も下地として取り入れられており、幼少期にモグラの扱いが不満だった私は満足です。

    最高だったのは女王。「ウソをついたら死ぬ」という条件のもとに生きている、自分に正直に天真爛漫な、傍迷惑で魅力的な彼女。鮮やかな母親ぶりでほんと最高だったので、ぜひ読んでほしいです。

    主人公の少女の特殊浄化能力があまり絡まなかったのだけは惜しい。けどそれはまあ、そういうこともあるってくらいで。
  • おやゆび姫

    アンデルセンハンス・クリスチャン

    脳内改変されていた
    2025年10月24日
    子供の頃に触れていたこのお話、なるしまゆり『まれびと親指姫』(漫画)が面白かったので、オマージュ元であるこちらを改めて読んでみました。
    ……あれっ、記憶と違ってた……。
    自分の記憶では、「ツバメの正体が実は妖精の国の王子だった」んですが、違いました。
    きっと、めちゃくちゃ納得いかなくって脳内改変しちゃったんでしょうね……こう、「ただしイケメンに限る」思想がすごく苦手なわけですが、平たく言えばこのお話ってそういうことですよね?親指姫本人も、見た目の描写ばかりで……アンデルセンさん、あなたこんなんでええんかい。

    で、子供の頃から、別にもぐらは悪くないじゃん、と思っていたんですけど、きっと『まれびと親指姫』の作者さんも似たようなことを考えていたんじゃないかな〜。改めてこちらの童話を読んで、「もぐら……幸せになれよ……」という気分になりました。
  • 乙女ケーキ

    タカハシマコ

    天然甘味も人工甘味も
    2025年10月24日
    146ページ。
    10作入り短編集。
    ひとつひとつが短く、「百合的感情」を切り取った作品集。この作者さんが描く「少女」も好み。甘いんだけど、砂糖の甘さもサッカリンの甘さもハチミツの甘さも取り揃えてある感じ。
    気に入った作品(星4つ)は以下。
    ・『みちくさ』
    離れがたい、その気持ちがすべてよね。
    ・『タイガーリリー』
    長い付き合いのふたり。忘れないことは鮮やかさを増し、もつれた心はもつれているからこそ離れない。これが一番良かったです。あとがきにある「旅の百合話」でできたのはきっとこの話で、その「旅の百合話」もまた良い……そりゃ話もひとつできあがっちゃうわ。
    ・『彼女の隣』
    よじれちゃっててうまくいく気はしないけど、そこが良い。そして主人公にとっての世界で、男の扱いがめっちゃ低いのが好き……この自己中心性と世界の狭さが「少女」よね!
  • インサイドラテックス

    西のえこ

    表題作も良、同録『隣の男』が薄暗くて好き
    2025年10月24日
    302ページ。
    表題作5話+短篇2作+表題作の描き下ろし。
    表題作は、どうやって歯科医師になれたんだろう……という気はするけれど、感情の描き方が丁寧で好み。強迫性障碍を通して描かれる繊細さともどかしさ。言う人によって、同じ言葉でも全く意味が変わるという、言葉そのものの無力さと人の意志が乗ったときの力強さ。誠実に描かれた印象で、読んでいるときの苦しみの共有感や、読後の少し安心できる感じに前向きさがあって良かったです。星4。
    〜〜〜〜〜
    ・『隣の男』
    アンソロジー『モブおじさんはボーイズラブの主人公にはなれない』掲載作。主人公の住む部屋の隣に出入りするナギという男、作中で喩えられたようにあくまでも「隣人の飼い猫」なのが良かったです。なついたように思って撫でようとして引っ掻かれて思い知らされる、その傷はいつまでもふと鮮烈な印象とともに痛みをよみがえらせる……薄暗い!これが一番良かったです。なにかちょっと及ばずの星4つ。
    ・『ライトハウスナイト』
    主人公とその先輩とその親友。親友は先輩のことを想っていて、先輩の結婚から話が動きます。心の変化とかいろいろじわっと良かったんですが、ラストが合わなかったです……あの2ページがあることで、なんかこうじわっとしていた感情の変化をひっくり返されて色が褪せた印象です。
  • 伊図透作品集

    伊図透

    「短編集」より「習作集」であるような
    ネタバレ
    2025年10月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 243ページ。
    これは、自分が読みたい「短編集」ではありませんでした。中立の星3。
    一応、ひとつひとつは独立した話ではありますが、各話の登場人物が、同じ名前だったり、見た目は同じだけど少し変えてあったり、どこかつながっているようなつながっていないような、という……かと言って意図的につなげたオムニバスでもなく、言うなれば「習作集」という印象です。物語もキャラクターも、短篇の中で完結させるつもりが無いというか、探りながら描いているというか……。実際に、ここに載っている話をブラッシュアップして連載作を描いており、この本はその連載作の成り立ちを見たい場合のオマケ集という位置に収まってしまっているように思います。
    鮮やかに独立した読切作品が大好きなタイプなので、この本は「なんか違う」感。
    ただ、初期作品を読むことは、作者さんの思考の方向を判断するという目的もあり、その目的は果たせました。
    社会的な問題を絡めるのは嫌いじゃないですが、思考の方向性は合わなさそうと判断しました。
  • ようきなやつら

    岡田索雲

    重いテーマを描くと手に余っている印象
    ネタバレ
    2025年10月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 232ページ。
    最後に入っている表題作が、アベンジャーズの趣があって楽しかったです。実際に描かれたのは最後でも、話ができたのはこれが最初だったそうです。こういう路線で全部行ってほしかったな〜。
    同著者他作品を読んだことがあって面白かったのでこちらも読んでみましたが、問題提起感が強すぎて趣味に合わなかったです。妖怪を妖怪としてでなく、人間の戯画として都合良く使っている。人の現実と妖怪を重ねる、そういう手法もアリとは思っていますが、今作は著者の主張が強すぎかつ思考の深さこなれ方が足りない印象。手に余るテーマを妖怪を利用して表に出したという感じです。そこにエロ系ネタがちょこちょこ入るのが個人的に不快で、厳しめの星2。
    以下、各話覚書。
    〜〜〜〜〜
    ・『東京鎌鼬』
    これ、女の方がひどいよねぇ……女の不安はわかるけど、この男を選んだのは女なのにひどい裏切りだと思う。
    ・『忍耐サトリくん』
    これが一番良かったです。心の中で何を考えていようとも、この教師、教師として振る舞おうという意識があるし実際にサトリくんに声をかけたりと、よくやっていると思う。ただ、心の中で考えている内容に性的なことを持ってきたのは趣味じゃない。
    ・『川血』
    河童の夫婦がこの子を迎えた経緯の方にドラマがありそうだけど、そっちは描かれてなくてかなしい。
    ・『猫欠』
    メッセージ性が強い。猫であることにも妖怪であることにも必要性を感じなかった。
    ・『峯落』
    えっ……これで終わり……?せっかくのフィクションなんだから、あのジジイに制裁をくれよ!
    ・『追燈』
    関東大震災時の、朝鮮人虐殺についての話。私は「なかった」とも「言わない」スタンスですが、「弱者利権」のやり口にも閉口しているタイプです。比較的福祉であるとか平等であるとかの「美しいこと」に価値を見出す人間だからこそ、詳しいことを調べては、「美しいこと」を利用する人々の在り方に肝を冷やすという。で、この話はかなり一方的に、センセーショナルに、「非道な行為」を強調して描いています。なぜそれが起きたのか?という部分は排除された、完全悪として。詳しく述べ始めるとキリがないので、「弱者」「少数派」は決して「イコール善」ではない、とだけ。
  • Perfect Crime

    梨里緒/月島綾

    これがプリン脳(プリンに失礼)か〜
    ネタバレ
    2025年10月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日曜の無料読みの機会に1巻を読んでみました。
    ドロドロ系っぽいので「ある意味面白いw」まで突き抜けるのを期待しましたが、1巻途中でもう脱落です。
    不倫から始まるのはまあそういう話と思って許容するとして、上司に脅されてるとか騙されたとかでなく、主人公自身がその関係になるのを望んで不倫スタートさせてるのがね。いかん。
    奥さん居るの知ってて自分から上司と関係を持ち、自分が一番になれないって悲劇のヒロインぶる……どんなに仕事が有能って設定を入れられましても、どこに出しても恥ずかしいプリン脳の人と思うとね。
    どれだけ仕事ができるのかは知りませんが、一流デザイナーが出してきたデザインを見て「私の思い描いた通りのデザイン!」って考えてるあたりが、すごい自己評価が高い上に自他の境界線がゆるい人だな〜って失笑しました。
    そして違う男にいきなり抱かれても拒否感をほぼ持たないところが、メンタル的に潔癖気味な自分は(ただでさえも不倫してる人なので更に)もうダメ。ばっちいばっちい。
  • Cha Tea 紅茶教室の26レッスン:学ぶ楽しみ、本格紅茶と英国菓子レシピ

    Cha Tea 紅茶教室

    本格お茶会入門書
    2025年10月17日
    195ページ。
    紅茶の歴史、産地による茶葉の違い、茶器について、おもてなしの心得……「紅茶の淹れ方how-to」「お菓子のレシピ」という実践的なことだけでない、周辺知識を詰め込んだ、正に「紅茶教室」な1冊。また、「Cha Tea 紅茶教室」そのもののメモリアル的1冊でもありました。
    なかなか実際の紅茶教室には参加できないので、価値ある1冊であったと思います。
    お菓子のレシピは、スパイス入りのものが多かったように思います。
    この本を入り口に、おうちでお茶会をしてみたり、紅茶のテイスティングやお菓子作りにアンティーク収集などそれぞれ専門的に興味のある方向へ進んで行けそうです。
    時折アンティークショップで見かける持ち手の長いスプーンの謎が解けたのが、個人的最大の収穫でした。
    あと、三角ティーバッグの生まれた国を知らなかったのでちょっとびっくりしたり。
    そして、おもてなしの心得の中の「いつでもおうちをキレイにしておきましょうね」的な言葉に、耳が激痛でしたw
  • 先生! 僕たちが世界を滅ぼします。

    小林キナ

    コミカル元気なライトファンタジー
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1巻を読み、そのまま続きに突入しました。
    けっこうこの作者さんのは、絵柄・キャラクターともに好きで、楽しく読めました。殺し屋である主人公が教師として潜入している魔法学園が舞台の、コミカル元気な少年マンガです。
    タイトルだけ見ると、生徒大暴れで世界征服狙っちゃうようなのかと思ったんですが、どちらかというとハートウォーミング寄りでした。落ちこぼれクラス所属のそれぞれの生徒に順番にスポットが当たっていくスタイルなので、最後まで無事に連載続いてくれよ……と願います。
    主人公と生徒達、相互作用での変化が好みです。上から「指導してやる」ではない、そう、例えるなら「親による子育ては同時に子供による親育て」であるような、そんな雰囲気。
    そして、未来のためには最終手段も取らざるを得ない、それでも可能性がある内はギリギリまで粘りたい、というスタンス(主人公の、ではなくて更にその上司の、ですが)が、少年マンガらしいキレイさがあって良い。絵柄のスッキリかわいらしい感じに、案外シビア設定も入ってくるのが好みです。あの獣人設定なんか特に。
    全体のバランスがいいライトファンタジー、気軽に読むのに向いています。
    ……破滅の未来を回避する物語なので、「破滅の未来」に至るルートは詳しくわからないんですが、そっちルートもそれはそれで気になりますので、物語が進むにつれて、明かされていく部分に加えて自分でも脳内補完していくことになりそうですw だってほら、闇堕ちもロマンじゃないですか?
  • かなたこなた

    よねまる

    中盤まではかなり良かった
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 1〜7巻は170〜200ページ、8巻212ページ。
    舞台は、小学生にGPS持たせたり授業でタブレット使ってたりという、ちょっぴり近未来な感じ。
    そこに妖ものと主役姉妹の日常、中学生らしさのある友達関係・家族の関係などが合わさり、かなり好みでした。
    ……中盤までは。
    そこまでは星4、その後星2で、総合星3。
    「おさかなさん」の正体であるとか、「箱」が封印のためのものと別のものが混在していたりとか、辻褄が合わなくなってしまった印象です。そこに加えて「愛が勝つ」的なメッセージが突然入れ込まれたりしたのが、そういうの苦手なのでちょっと。
    ってか、そんなメッセージ性を打ち出しておいて、結局妹は救えず(自分の意志ってことにはなってるけど)更には呪いの言葉をかける……いや、ひどすぎん?
    結局のところ、遠い過去も、そしてこの物語でも、「生贄」を無くすことができなかったのだという暗澹たる気持ち。
    妹はおりんの贖罪に利用され、力ずくで姉に助け出してももらえず、現実世界に留まることができなかった……現実に留まることだけが幸せではないと知ってはいても、この妹はまだ小学生、哀れが勝ちます。

    この物語で一番救われたのは、きららちゃんだったと思います。
    母親を失ってさみしさはもちろんあるでしょうが、「居ない方が良い親」というのは確かに存在するんだよね。
  • サイコアイズ

    カトウタカヒロ

    勢いある能力バトル系
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みの1巻を読みました。
    能力バトルアクションで、勢いがありました。
    しかしながら、ノリや感動ポイントがあまり合わずに、勢いについて行けませんでした。好みの問題だと思うので、合う人は楽しく読めそう。
    主人公の能力である「縁が見える」については、ちょっと「縁」が漠然としすぎていて細かいタイプの自分には好みではなかったです。赤い糸のように「伴侶との縁」限定ならまあ見えてもそこまでごちゃつかない気がしますが、大きく「縁」とだけの括りでは、大量の色んな種類の糸で視界が埋まってしまって能力として使い物にならないんじゃないかな〜。
    いいね
    0件
  • 洞窟人間

    岡田卓也

    なぜか怖さを感じない
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1巻を読みました。中立の星3。
    東京から田舎に帰ってきた主人公、かつての同級生達と洞窟の探検に行って……というホラー。
    襲いかかるリトルグレイみたいな謎の生き物、彼等は無事に洞窟を脱出できるのか?
    10年以上前に行方不明になった弟とか、伝わっている伝承とか、これから絡んでくるんだと思います。
    話も絵もホラーとしては良いと思うんですが、なぜか怖くなかったり迫力が感じられなかったりで、離脱です。
  • ベイビー車中ハッカーズ

    たびれこ

    主役を女子高生にしたいという情熱に引いた
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で無料読みの1巻を読みました。中立の星3。
    設定がこう……どうしても女子高生にしたかったんだな、っていうのが感じられてちょっとこう……。
    女子高生にしたいけど免許が必要だから片方のキャラが留年していたことにする(しかも新学期に取れている必要があるから4月2日生まれってことにする)、留年するには理由が必要だから「入院して出席日数が不足した」ということにする……なんでそこまで設定をいじってまで女子高生にしたいのか?女子大生でいいじゃない?
    留年するほどの入院設定のせいで、病気とか身体の方が心配になっちゃうし、そんな入院した子が爆速で免許取得ができるのかとか親が車での遠出を許すのかとか、余計なことが気になっちゃって入り込めませんでした。
    百合っぽい雰囲気も描きたいんだな〜、とか、作者さんの欲望優先作品だと思いました。
    まあ、高校生二人で車で外泊とか、自分が免許持ってる子の親なら絶対許しませんね。免許取りたてで長距離運転、しかも同乗者が居て、車は他人のもので……こんなん責任重すぎる。
    主人公の叔母も突然出てきてびっくりしました。てっきり主人公一人暮らしだと思ったのにどうやら同居。主人公は「過保護気味」って言ってましたが、二人を旅行に行かせる時点で保護放棄気味って思いました。まあ、私が本物の「過保護気味の親」なのかもしれませんが。
  • アルマーク

    柚ノ木ヒヨト/やまだのぼる/出水ぽすか

    漫画演出が弱かった
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作、無料読みの1巻を読みました。中立の星3。
    絵柄が剣と魔法のファンタジーに似合っていて、雰囲気は良いです。
    漫画演出が弱く、挿絵としてはいいけれども、説明が文字頼りになっているのが、「漫画」を読みたい自分には合いませんでした。
    本格と呼ぶにはいささか弱く、序盤の学院長の登場する話で「なんで偉い立場の老人が一人で旅してんだよ……」と疑問に思ってしまったあたりから(腑に落ちない部分が増えはすれども)挽回することなく1巻が終わってしまいました。
    大剣を振る腕力もあり、人を斬ることにためらいがなく、傭兵である父親を尊敬していて、この状態から「魔法の才能があるから魔法使いに」「傭兵向いてない」っていう方向性を保つのもよくわからない。
    何よりですね、学院までの旅が超ダイジェストだったのが趣味に合わなかったです。学院で長に会った時に、旅での出来事で得た自分の見解を述べるシーンがあるんですけど……そこを!旅で出会った人とのやり取りを!文化や常識の違いの驚きを!成長するそのさまを!漫画で見せてくれぇーーー!!ってフラストレーションが爆発しました。
    やっぱ、少年が主人公の剣と魔法ファンタジーは、そういう成長部分を丁寧に描いて欲しいんですよね。物語のメインを魔法学院に持ってくると決めているからこういうふうに省略されたんだろうとは思いますが、広い世界で出会った年齢も立場も違う人達との交流は、きっと魔法学院よりもさまざまなドラマがあったんじゃないかという気がします。
  • 【単話版】魔法医レクスの変態カルテ

    元三大介

    下ネタに胸焼け(趣味の問題)
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた分から5話読みました。
    下ネタだいじょぶなタイプなら楽しく読めると思います。
    「バカじゃないの……」ってなる患者やエロ系話、それに対応する主人公の魔法医。コミカルで、主人公は強くて、安定して読める感じです。
    私は下ネタがあまり得意ではなく、登場する患者に呆れて冷たい視線を向けてしまったため、離脱。
    いいね
    0件
  • 花秘める君のメテオール

    珠森ベティ/グルナ編集部

    主人公の好感度高い
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた7話まで読みました。
    いささか話の進みが遅いのと、割とえっちいのとで、気が短い自分にはピタッと合うものではありませんでした。色恋よりも吸血鬼の立場とかどうしてそうなったかとかの方が気になっちゃうタチなので。
    が、絵がキレイでドレスデザインもかわいい、ゆっくり恋愛を眺めるのが好きなタイプには良いと思います。
    何よりですね、主人公に好感が持てました。
    「しない善よりする偽善」の意味を理解していてかつ「偽善」を行動に移すことを選ぶ主人公だと思います。
    それはきっと養い親から受け継がれたものなのではないでしょうか。
    無邪気で自分の正義を押し付けるのとは少し違って、相手のことを考えた上で正解かどうかはわからなくても自分にできることを自分の責任で行動する。「相手のため」を言い訳にせずに、最終選択責任が自分にあると認識している。
    これは大事な違いです。
    二人で幸せになれよ……!
  • 恋するリップ・ティント 分冊版

    楠なな

    主人公、ちょっと苦手
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた5話を読みました。中立の星3。
    割とフツウの少女漫画だな……っていう印象と、主人公のキャラが少し鬱陶しさがありました。前向き純朴キャラにしたいのかなと思いますが、ちょっと行きすぎて「作ったキャラ」感が。
    あと、主人公の想い人の友人として出てきたキャラが、この先BL混ぜ要員として配置されているように感じたのは、BL読みである自分の悪い癖でしょうかどうでしょうか。
  • 3次元お断りな私の契約結婚 分冊版

    伊吹楓/橘しづき

    ガチ恋と呼ぶには熱が足りない
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた3話を読みました。中立の星3。
    もっとオタク女子によるてんやわんやなのかと思ったんですけど、なんかちょっと違いました。
    現実で男子に嫌な思いをしたせいでの逃避で二次元に走っているだけって感じで、ガチ恋と言うには弱かったです。3次元男子によろめいちゃう前に、2次元のお相手に対するガチっぷりや誠実さを見せてほしかったな〜。
    3次元男子の言ってる「シングルマザー」も、たぶん存在しないんだろうな、という感じ。気を引くためとかで考えた嘘なんだろうけれど、そういう手を使う男は私の趣味じゃない。
    いいね
    0件
  • ヤクザにお風呂で働かされてます。【分冊版】

    たかし♂

    ライトすぎて趣味範囲外
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた6話を読みました。中立の星3。
    ライトなラブコメ、ヤクザはヤクザっぽくなく、場当たり感ある話運び。
    コメディーでも、設定は背骨がしっかりしていてほしいので、この作品は入り込めませんでした。
    ……お父さんが亡くなってたった一週間、何の経験もなく銭湯の営業を始めてそのまま話が進んでいくのがどうにも違和感。いろいろと。
  • おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中! 【連載版】

    晴田巡/荒瀬ヤヒロ

    私にはケイオスを応援できる心の広さが無い
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話と続きをもう少し読みました。
    ニコル、自分の力で立ち上がって偉いわ!できればケイオス以外の殿方とご縁があってお幸せになれますように!
    ……という気持ちになったので、基本的にケイオスの挽回を見せていく方向の続きを読む気持ちになれずに離脱です。中立の星3。
    一応、ケイオス側の言い分というか言い訳も描かれていたりするわけですが……「坊ちゃん……言い訳にすらなってないんだよ、ぁあん?」と、ガラの悪い人格が私に降臨する……。目には目を、歯には歯を、心を踏み躙った者は踏み躙られるべし。そこに救済は必要ないのであります。
    王女もだいぶ難ありで、まあ、ケイオスと仲良いんだから似た者ってことよね……と思いました。
    作画はとても良いと思います。ニコルのふっきれた笑顔がかわいい。
  • 蝶は愛執の檻にとらわれる【マイクロ】

    七海月

    ある意味おもしろいタイプの破天荒漫画
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた内の1話目だけ読みました。
    なんだこりゃw ってなる、謎のハイテンションにある意味おもしろくなっちゃうタイプの作品。
    マフィアw オークションww 100億ドル〜www
    そこに孤児院の過去、二人の男から愛される主人公、なんか多い真正面のキメ顔、すごい、なんかすごいよ!
    私は1話でもう満腹です。個人的に、破天荒作品にベッドシーンが多いと胸焼けしちゃうので。
  • 君を映して離さない[ばら売り]

    月本弓

    キラキラさが好みじゃない方向
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた分を3巻まで読みました。
    少女漫画の中でも類型的、冴えない主人公に都合良く動く周辺、という感じで脱落です。
    主人公に言い寄って来た男子、主人公にかけるキラキラしい言葉がどうにも不自然感だし、バンドやっててカッコいー!っていう設定が苦手。
    そして、主人公の友達の可愛い女子……あのカラオケでの場面ですぐに怒れない、主人公に言われてからでないと謝れない、というのは、どうにも自分の好みじゃなかったです。
    いいね
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  • 未満。だけど愛して、愛して、愛しつくす

    おけいど

    ちょっとエロ方面の恋愛描写が苦手だった
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みの3話を読みました。
    ストーリー自体は悪くなさそうなんですが……主人公の同棲相手に振られてからの努力とか良いと思うし、美味しそうに食べてくれる人が好きっていうのも嫌いではない……けど、恋愛描写のエロ方向が苦手。3話でのあのセリフにゾワっと恐怖してしまいました。本来はトキメキポイントなんですよね?
    女性マンガジャンルでエロっぽいのを混ぜるならコメディー方向に持っていってほしい。個人の趣味ですが。エロを入れたいならいっそもっと入れてTLジャンルにしちゃってほしい。そしたら最初から読まないので……。
    いいね
    0件
  • アフターグロウ

    吾瀬わぎもこ

    理屈屋には合わなかった
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、立読み増量分を読みました。
    絵柄の感じや、序盤の漫画演出の弱さ、いきなり中国語アウトサイダーになぜか流されての展開。ものすごく読みづらかったです。
    医者という設定が浮いていて、なんかカッコよさそうな肩書きで体格のいい男同士が絡んでいる作品という印象。物語が読みたいタイプの理屈屋にはついていけませんでした。
  • もう溺愛なんて望んでいませんので、悪しからず ~11回目の人生はひとりで生きていくつもりだったのに急に迫られても困ります~(分冊版)

    甘夏テン/冬月光輝

    全体的にぼやけすぎている
    ネタバレ
    2025年10月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みで2話読みました。
    死に戻りのループながら、2話分読んでも「なぜ処刑されるに至ったか」がぼんやり。11回目の今度こそ……というのはまあ理解できるけれど、10回も繰り返している間の聖女の様子とか主人公のしてきたこととかもぼんやり。11回目の今回は「なぜか」婚約者が迎えに来る……というのも、死に戻り地点がこの「お迎えの直前」ならばわかるけれども、そうではないのだから婚約者の行動が過去10回と異なっているのはもっと前段階から少しずつ現れているはず。
    シナリオ、作画共に、商業作品としては拙すぎる印象でした。
  • STAY【単話】

    西炯子

    一話目が圧倒的に良い
    2025年10月10日
    高校生女子(演劇部)達の短篇オムニバス。雑誌掲載時に読んでいました。
    各話それぞれ良さがありますが、1話目が圧倒的に自分の好みなので、星とレビューはその1話目に捧げます。
    ほんとうに、高校生女子にふさわしい、ささやかな、けれどもとても重大な、そんな変化が素晴らしいです。
    舞台は、短大で行われるサマースクーリングで、あちこちの高校から集まってきた女子達の1週間の共同生活群像劇です。
    背が高くボーイッシュな主人公の、丸まった背中がシャンと伸びる様子が、やわらかくかわいらしくやさしい心の内が、ゲストキャラである刈川さんのさりげないサポートでスイっと表に出てくるんですよ。真逆な感じで学校も違う二人ですが、きっとこの先、細く長く友達付き合いが続いていくように思います。
    二人の会話にジンとしたり、スクーリングでの別れの時の刈川さんの服装と表情になぜかググッときたり、帰宅後の主人公の服装にああなんか良かったなあって思ったり。
    そしてあんな風に桃を食べてみたいと私も真似したことがありますが全然できなかったです。

    刈川さんはとても魅力的なキャラクターで、シリーズとして彼女主役の『双子座の女』が後に描かれています。
    ただ、こちらで主人公だった由美はそちらには登場せず、そちらには代わりに由美に似た感じの男子が出てきます。もしかしたら、由美を登場させようとはしたものの、うまく物語が作れずに二転三転した結果なのかもしれないな……と思うくらい、こちらは見事にまとまった続編を必要としない短篇です。めちゃ好き。
    〜〜〜〜〜
    他のメンバーのお話もそれぞれ良かったです。スピンオフや続編もそれぞれに描かれましたが、でもまあ、やっぱりこの短篇オムニバスがメインであり、あとはおまけだな、という印象。更に言えば、1話目が好評だったから2〜6話目を足したのかな、とも思うくらいに1話目が最高。
    ……そして個人的な趣味で、5〜6話の主役だった洋子がすごく苦手で、単行本に手を出せませんでした。すてきな友達に頼るのではなく、大人の男に寄りかかったという感じで、なんかこう……。最後に見せた笑顔とセリフにすごくゾワっとしたのを覚えています。
  • 魔術を極めて旅に出た転生エルフ、持て余した寿命で生ける伝説となる

    kanco/榊原モンショー

    前向きな努力にはさわやかさがある
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1巻を読みました。中立の3。
    全体的に悪くはなく、前世の後悔から目一杯の努力をして生きる、という設定がさわやかで好感が持てます。
    ただ、「奴隷にされかけの少女をその場に残す」という選択がほんとに理解できず……いや、7年の大事さとかよりまずは身の安全を確保してやってくれよこのままだと7年奴隷暮らしになっちゃわない??、ってなって、作者さんとは理由付けの回路が合わないな、と思ったので離脱します。
    とりあえず、少女は無事に冒険者になってて安心しました。
    「魔族」はもう滅びたと思われているのに「魔獣」が居るというのに、魔獣の定義とはなんぞや……ってなったり、「勇者因子」という設定に、なんだその因子……ってなったりもしました。
  • 感情が天候に反映される特殊能力持ち令嬢は婚約解消されたので不毛の大地へ嫁ぎたい(コミック)

    菜乃ひる/かのん

    王子がやべー奴すぎる
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の1巻を読みました。中立の3。
    設定的にはいろいろツッコミどころが多い(特に主人公の能力の扱い)ですが、何よりも1巻終盤での王子のヤバさがすごくて、全く予想外だったので息を呑みました。完全に意識が平民の娘さんに持って行かれてしまい、もう主人公はほっといていいから(幸せ確定って感じなので)この娘さんメインで描いてくれ、という気持ちに。
    娘さん……王子だって知らなかったんか……かわいそうに、身の程もわきまえているフツウの女の子なのに……王子がほんとにヤバい、あまりにもやべー奴すぎる。
    このやべー王子の魔の手から、娘さんは逃れることができるのか!?それだけは気になります。あまり酷い目にあわずに助かりますようにと祈らずにはいられない。
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  • 聖女が来るから「君を愛することはない」と言われたのでお飾り王妃に徹していたら、聖女が5歳だったので全力で愛します!!【分冊版】

    宮之みやこ/桛深ビスホ/界さけ

    確かに、年頃の聖女が来るとは限らない
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1話を読みました。
    主人公の父親がなかなか権力欲が強そうなので今後が心配にはなります。が、聖女が小さい子供だった設定は、なかなかかわいくて良いと思います。
    主人公が20歳とは思えない落ち着きを醸し出していますが、まあ現代日本の感覚とは違うよね。江戸時代なら数えの20歳で「年増」ですもんね。そんな落ち着きある主人公に溺愛される聖女、「愛」があれば聖女の力が発揮されるのであるから、王の伴侶である必要はなく、こうやって主人公達にかわいがられて健やかに成長すればよろしい。
    そう、そしてこの主人公と王様は(ゴリ押し政略結婚とはいえ)仲の良い夫婦っぽいので、この二人の子供と聖女が結婚することになれば万々歳ですわ。王が第七王子という立場から王位についているあたりからして「世継ぎがいない」問題も大きいですし、そういうクーデターが起きやすい不安定な状態から脱却するためにも、どんどんお産みになればよろしいのよ。
    …‥そうすれば丸く収まるけど、主人公の父親が得して調子に乗りそうなのだけはムカつきますわね!

    と、こんなふうに自分の中で、1巻完結ハッピーエンドストーリーが完成してしまい、実際の物語に起きるであろう「波乱」や「すれ違い」や「ずっと続くかわいがりターン」を追いかける意欲がなくなりました。ごめん。
    けどこれ、意外性を活かした短い話で良かったと思うんだ……(短篇好き)。
    あと、聖女の転生前が哀れで、ああこんな扱いを受けた子供達がみんなこういう転生をしていれば良い……としみじみと鎮魂の気持ちになってしまいました。
  • あなたのお城の小人さん ~御飯下さい、働きますっ~(コミック)【分冊版】

    美袋和仁/п猫R/栗原一実

    誰も祈ってくれないであろう第八王女に合掌
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた2話を読みました。
    癒し系のファンタジーな小人さんの話かと思って読み始めたら、とんでもなく悲惨な設定でした。
    王族に生まれた2〜3歳児が、身体的にも精神的にも弱かったから、閉じ込められて放置されて殺されたっていうことですよね。転生した主人公がその身体に入ったのだとしても、殺されたあの子は戻らないんですよ。悲惨すぎてストーリーが頭に入ってこない……ほのぼのしてる場合じゃないわのよ、ってなりました。
    他にもツッコミどころは多かったですが、とにかく第八王女がかわいそうすぎていけません。誰にも存在を認められないままに世を去った彼女が、せめて次の世で幸せになっていますように。
  • 聖女の妹の尻拭いを仰せつかった、ただの侍女でございます ~謝罪先の獣人国で何故か黒狼陛下に求愛されました!?~【単話版】

    日野原/櫻田りん/氷堂れん

    「聖女」の設定が斬新すぎてびびった
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の5話を読みました。
    まさか「聖女」の称号が、ただ見目が良いというだけで与えられるミスコン的称号であると誰が想像できたであろうか(反語)
    ……っていう衝撃からのスタートでした。
    その後も、他国の王族への謝罪に女性がたった一人だけで行くという不用心&失礼な展開、自国で有能な女性が敬遠されるという事実に気付いていなかった「有能」な主人公、王族への謝罪に帽子とワイン1本……どういうこと……?
    作画の問題として、主人公の見た目が妹とさほど変わらない、というのも大きかったです。脱落。
  • 元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました

    当麻リコ/加瀬アオ/高山しのぶ

    言葉遣いが粗いメイドが苦手なキャラだった
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で。無料の1巻を読みました。
    1話段階ではおもしろそうだったんですが、2話目で出てきたメイドに耐えられませんでした。
    作法がなってない、という理由で他家をクビになっているのに、運良くこの家に拾われたからって初めて会った主人公に対しても粗雑な言葉遣いのまま。そんなメイドが「主人公を変身させる」ことを任され、美を語るって。
    粗野なメイドって、漫画を読んでると一定の割合で登場しますが、素朴さが主人公の心を癒すとか護衛兼任だったりとかならまだわかる……けど、「美」を語る粗野なメイドは、ナシです。ってかその知識、どこで身に付けたの?
    舞台がもっと近代的だったら、吸血鬼のフリをしておもしろがってる伯爵とか、慣習破り的な行動とかが活きたかもな、と思います。
    根本的なところでは、これが「異世界部門」の作品なのがなんかこうモニョる。転生でもないし、魔法世界でもないし、獣人とかの多種族共生でもない。「異世界」は、時代考証がめんどくさい時の言い訳のためではあってはならないと思うので、いただけないな……。
  • 【単話】だって望まれない番ですから

    燦々サンゴ/一ノ瀬七喜/杉町のこ

    入り組みすぎてるし「番」がよくわからない
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の5話を読みました。
    第3王子の態度が悪すぎてびっくり。どんな理由が隠されていてもこの態度は無いわ〜、って気分になったので、恋愛ものとして楽しめる気がしませんでした。
    また、謎がたくさんで謎で次を読むのを促す……っていうタイプの話があんまり好きではないんですよね。
    理屈屋なので、その謎の伏線回収がされなかったり、辻褄合わせに無理があったり、っていうのがどうにも。
    この作品にもそういうのを感じました。
    そもそもの「番」システムがいまいち理解できない、転生先で名前も顔も同じなのがあまり好きな設定じゃない、あのひどい扱いを受ける竜の国でどうやって二人の友人ができたのかがすっ飛ばされている、めちゃくちゃ「人」を見下す竜族が基本的に「人の形」での文化を発展させているのが違和感……など、ついていけないので脱落です。
  • 公爵様、悪妻の私はもう放っておいてください 【連載版】

    桜乃みか/琴子

    エロのための設定が非道
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の2話を読みました。
    ……いきなりベッドシーンから始まるのって、かなり苦手なんです。
    転生した主人公が入り込んだイルゼの元々の人格がひどくて、公爵に「閨事をしなければ寿命が縮む」という呪いをかけているのがそらおそろしい……エロを入れるための設定って感じで、そのせいで愛のないエロを見せられ続けるのがほんと苦痛でした。これ、女性マンガってよりTLじゃない?
    脱落です。
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  • ウィズレイン王国物語 ~竜が花嫁~【単話版】

    すぎの/雨傘ヒョウゴ/LINO

    妾の子が主人公だと入り込み難い(趣味的に
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の2話を読みました。
    この原作者さんの別作品(読切)がおもしろかったので期待値高めで読み始めました。
    コミカルな感じやメイン設定は好きなのですが、長編になって設定することが増えるとなんだかとっちらかる印象でした。
    あとは、個人的に正妻至上主義なので、あくまで「妾の子」であるキャラクターが主人公になると、ちょっと同情しきれないものがある。もちろん、主人公の受けた仕打ちは許されるものではないんだけども、諸悪の根源は妾をとった父親であり、正妻母娘が主人公を相手に鬱憤を晴らすのを憎みきれないところがあるんです。どんなに母娘が意地悪キャラとして描かれていても。
    その状態で、開き直った主人公の活躍を見せられても、モヤが晴れない。
    そして、竜の記憶が蘇った途端に膨大な魔力が……っていうのも、「転生したエルナルフィアには強大な力がある」と王が信じ切っているのも、「転生して魂が同一でも肉体やその他もろもろは別個の存在」というのにロマンを感じるタチとしては微妙。(だから王が前世と別タイプになってるのは好き)
    何より、「自分がエルナルフィアである」と分かっている状態で、義姉の暴走(エルナルフィアであると騙る)を放置してしまうのが趣味じゃない。だって絶対すぐにバレちゃってロクなことにならないでしょ義姉……下手すりゃ処刑でしょ……そこを全く心配してあげないというのが、「強くて優しいヒト」が大好きな自分には合わなかったです。
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  • 【単話版】世界を救った最強勇者にストーカーされる村娘の話

    潮里潤

    勇者こわい
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話を読みました。
    勇者怖すぎで脱落です。
    ヤンデレはけっこう好きな方ですが、あくまで力量が近い者同士だから楽しく見られるんですね。
    この二人だと、パワーバランスが悪すぎて、どうにも恐怖が勝ちます。
    こんな圧倒的な力の差がある状態であんな変態ムーブを見せられてしまっては、この先も応援できる気がしない。
    もし、この関係性に納得できるような出会いがあるのならば、それはもう1話段階で見せておく方が正解だったという気もします。とにかくこの物語構成だと、安心して読めませんでした。
  • モブ攻め男優ハメらREC 事務所のNo.1にカラダから暴かれてます 【単行本版】【電子限定特典付き】

    内羽モイコ

    自分にはエロ分量過多だったけどかなり良い
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、立ち読み増量の2話分読みました。
    俳優志望だった男が「演じること」を諦めきれずにAV業界で仕事をしているという設定。その少し陰のある感じが良かったです。
    いつも「撮れる画面」を意識している真面目さ、男の意地と張りがあって好感度高かったです。
    ……1巻完結だったら続き読みたさに手を出した気がしますが、2巻まであるとなるとエロ分量の高さに離脱です。
    いいね
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  • お狐様のお気に入り

    茉白あさひな

    押しかけ狐にかわいげがある
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の1話を読みました。
    主人公の勤務する会社がブラックすぎる(ってか上司が異動にならないのがすごい疑問)のに引きました。
    それはそれとして、主人公の友人がなんかおもしろかったり、押しかけてきた狐はかわいげを振りまいており、けっこう続きが気になります。ただ、ちょっと「男同士ならでは」感は薄いので、どうしようかなぁというところ。
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  • しゅきしゅきMAXハート

    山野でこ

    ちょっと要素が多すぎて続きどうするか迷う
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1巻を読みました。
    タイムリープにロマンを感じる趣味なので、前から気になっていたので読めて助かりました。
    で、丸1冊読んでみた結果、続きをどうするか保留です。
    タイムリープについてよくわからないまま、ひとまず1度目の繰り返しは終わりました。この先、またタイムリープは出てくるのでしょうか。そこらへんが謎のまま、あと2巻分……エロシーンよりそっちが気になるタチなので、二人のラブに集中できないのが微妙。
    更には主人公の母親のどこに出しても恥ずかしい毒親ぶりが、要素を増やしすぎた感と、あの親のもとで育った子としてのキャラクターの違和感がありました。
    あと2冊……悩みます。上下だけなら続きを買ったと思うけど(タイムリープが気になるから)、まさかの「中」があるのが……上下で終わる予定だったものが延びたのだろうかと思うと、基本的に「予定よりも延ばす」作品があまり好みではない身として悩むところ。
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  • 夜明けがいちばん暗い

    山田ノノノ

    題名から暗さや重さ救いのなさを期待した
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、立ち読み増量の3話まで読みました。中立の星3。
    主人公が「おバカ」っていうかボーダーライン上って印象で、私、そういうタイプが水商売で働いているのがつらくなっちゃうんですよね。現実を見せられてる感じで。こういうタイプを「ピュア」とは呼びたくない。
    お相手もつらい過去を抱えてる設定で、主人公が救いになるであろうことはわかる……けど、なんか「犬が心を救ってくれる」的な雰囲気を感じてしまって、恋愛ものとして続きを読む気が起きませんでした。

    そして、夜明け「前」が一番暗い、というタイトルでは「ない」ことの意味がどこにあるだろうか、と思って読み始めたものの、いまひとつ深さ暗さを感じない展開なので微妙な気持ち。
    このタイトルで、「もう夜は明けたはずなのに……俺の前はまだ真っ暗だよ……」的バドエンもしくはメリバを期待したんですが、レビュー見てみるとそういう印象じゃないですね。
  • 愛の温度を教えてよ【電子限定描き下ろし付き】

    Hiカロリー

    パパ活なんて危ないに決まってるでしょ!
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、立読み増量の2話分読みました。中立の3。
    主人公パパ活男子と、そのトラブルに助けに入った男(歳上、歯科医)の話。
    で、トラブルを見かけてわざわざ助けに入るくらいのお人好しなので、その後の主人公の「パパ活危なくない」の主張に丸め込まれたのがどうしても自分の中で納得いかなかったです。
    納得いかなかった……と言うか、そのシーンで「実際にトラブルになってたでしょ!?そんな事やってて危なくないなんて無いんだよ、もっと自分を大事にしなさい!」って声を荒げる歯科医の姿がバッと浮かんでしまって、脳内で世界線が分かれてしまって続きの話が頭に入ってこなくなってしまいました……。

    分かれた後のマイ脳内世界線では、その歯科医の言葉で、売り言葉に買い言葉のケンカになった二人、そして引っ込みがつかなくなった歯科医により「自分がパパになるから他の奴は全部切って一緒に住め」展開、そしてケンカップルとしての時を積み重ねる二人、主人公の家庭問題やメンタルも包み込んでハピエンになりました。
  • 真夜中の俺を見て

    Luria

    主人公のキャラクターは好み
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話を読みました。中立の3。
    Vtuberとして配信している主人公。主人公の描写はかなり良かったです。自分に自信が無くて、作られたキャラと自分との乖離に苦しんで、誰が「自分」を見てくれているのかと不安になって悩んでる。なんかわかるよ。
    それに対して、マネージャーのキャラクターがもうひとつつかめず、好みではありませんでした。トイレでってシーンが、タレント大事にしてないな、っていう気分になってしまった。
  • 暁にこぼれる 大峯鶴次作品集

    大峯鶴次

    理屈屋には相性悪かったが雰囲気はなかなか
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ こちらともうひとつの作品集の何話かを、試し読みの機会に読みました。
    こちらの巻頭作、雰囲気は滅亡後の未来とノアの方舟とを組み合わせたもので、ビジュアルは良いと思います。
    けど、この話を含め、読んだ話のすべて、登場人物の行動が自分には納得できませんでした。相性だと思います。
    設定はふんわり、ガチ設定好きには知りたいことが全く開示されない感じで物足りなかったです。
    絵柄が気に入って、理屈屋でなければ、雰囲気を楽しめるのではないかと思います。
    中立の3。
    いいね
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  • キミはボクのトリコ

    藤衣里采

    作者さんがまだまだ発展途上な感じ
    ネタバレ
    2025年10月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 37ページ。
    無料読みになっていた時に読んでみました。
    まだ新人さんなのでしょうか、漫画としての演出がたどたどしいです。音楽のかっこよさを絵で見せようともせずすべてモブのセリフで説明させてしまったのは、作者さんの姿勢として、あまり好きではありません。
    そういったことがノイズになって、内容を鑑賞するところまで行けませんでした。
    中立の星3。
    いいね
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  • 暗い廊下とうしろの玄関

    押切蓮介

    ホラーとの付き合い方を考える
    2025年10月3日
    178ページ。
    実話をアレンジしたものや完全創作など、怪談話集。
    著者自身が少し心霊話と距離を置き気味なスタンスに変化したせいで、各話の著者コメントがいささか冷たい。
    巻末の対談を見て、私自身の「怪談」に対する姿勢を見直すなどしました。私、心霊現象はめちゃ興味あるけど、怪談は別に好きじゃないんだな。
    一応、著者は「心霊と距離を置く」ことにしたようですが、なんだかんだ言ってこの作者さん、心霊世界と距離が近い場所に居る気がするんですよね。そういう人の描く話って、やっぱりなんかこうゾワっとくる部分がこっちに迫るものがあるといいましょうか。
    私みたいなゼロ感だと、「きっと気のせいだよね……」って思えるような現象にすら遭遇しません。ゼロ感だからこそ異界には興味があり、この作者さんのホラー感も好きだったりします。
    純粋なホラー作品集としてではなく、ホラーとの付き合い方を考えさせられる作品集でした。
  • 三郷さんは甘すぎ上司にちょっとキビしい

    くろたま

    応援できるオフィス片想い
    2025年10月3日
    電子コミック大賞エントリー作で、無料読みの2巻を読みました。
    1巻の表紙が胸を強調するような感じでちょっとおそるおそる読み始めたんですが、ほのぼの片想いストーリーで、どちらかというと少女漫画っぽかったです。胸のサイズは青年ジャンルだから一応入れたお色気要素ってことなんでしょうが、あまりそこをアピールしてくる感じでもなく(おかげで読み進められた)、むしろこの要素ジャマだな、って個人の趣味的には思いました。
    20以上の歳の差がある上司と部下(主人公)。主人公が奥手ながらも少しずつがんばっているのが可愛かったです。
    あと、真面目に仕事に取り組んでいるのが好感度高い。仕事そっちのけで色恋にうつつをぬかすような展開ではなかった(少なくとも2巻まででは)のが、応援できてよろしいです。
    しかし、真っ当な上司と奥手な部下という組み合わせ、めっちゃ進展遅そう〜
  • 甘木唯子のツノと愛

    久野遥子

    映像作品としては良い気がする
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 213ページ。
    短篇3作+表題作が本の半分くらいの作品集。
    画面は良いです。映像作品としては良質なのではないかと思います。ただ、「動き」や「音」を武器にできる映像作品と違って、漫画はあくまで(動きがあるように感じても)静止画なので、その分は損してる。
    映画などの流れていく映像作品と、漫画などの紙媒体作品では、求めるものが(自分は)違うな、と感じました。
    個人的な趣味の問題ではありますが、紙媒体作品には「その場にとどまって深く潜れる」ものを求める傾向があり、この作品集はそういったものではありませんでした。
    「読者の想像に任せる」部分が多く、そういう作品も好きではあります。
    ただ私が好きなのは、読後、小舟に乗せられてすいっと押し出してもらえるような、そんな感じのもの。こちらは、水際に取り残されるような印象でした。

    あと、『IDOL』の先生、ギリギリのラインで踏みとどまれてはいるけれど、だいぶヤバいですし教職を退いた方が良いと思いました。
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  • 兄弟失格[ばら売り]

    りんごの実

    作品の主軸とは別のところで引っかかってる
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話を読みました。
    実兄弟もの大好きなので気になっていた作品ではありますし、弟を大事にしている兄と兄に劣情を抱いてしまった弟、たぶんけっこう好きな方向に進む話だとは思うんです。
    ただ、ゲイビ関連の設定が引っかかっちゃって、保留。
    「おまえの兄ちゃんに似てる」ってアダルト動画を送ってくる友達っていうのがどうにも気に入らない。いじめっ子が嫌がらせのためにするならわかるんですけど、仲の良い友達がやること……?親友が心配して悩んだ末に、っていうならまだわかるけど、この作品中のこの友達の行動は私の倫理観では理解できなくて、大きなつまづきになっています。
    また、「兄がゲイビに出演した理由」が『番外編』で明らかになるらしいと各話説明文で気付いて、「理由」を本編では絡めないという作劇スタイルは、理屈屋の自分には相性悪そうです……ずっとモヤモヤしそう。
  • 恋せよまやかし天使ども

    卯月ココ

    かわいい恋愛もの
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みの1巻を読みました。
    かわいい恋愛ものです。
    「似た者同士の恋愛」にあまり興味がないのと、こういうギャップ設定のものはもっとコミカルに笑かしにきてほしい趣味なので、離脱。
    似た物同士……まあ結局のところ結婚する相手って根底が似た者同士になるとは思っていますが、似てないところが多い方が好きなんですよ。
    いいね
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  • 売れ残りの奴隷エルフを拾ったので、娘にすることにした(話売り)

    澤村明/遥透子/松うに

    エルフのかわいさにハマれなかった
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の4話を読みました。
    このエルフ幼女がかわいい!と思えれば、きっと楽しめるんだと思います。アウトロー男性による真面目な子育て、悪くはありません。
    自分には、なんでだろうかイマイチかわいいなって気持ちが盛り上がらなかったので無料読みで終了です。
    あと、「エルフの方が遥かに知能が高い」的な設定になっているので、それでエルフが数多く奴隷売買されているのがなんか違和感強かったです。
    いいね
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  • ホストと社畜

    河尻みつる

    ほのぼのと仲が良いのは好きだけど
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みの1巻を読みました。
    名前も知らない二人、行きつけの牛丼屋で朝ごはんを一緒に食べるだけの友達。こういうのもなかなか良いですね。
    ただ、腐女子店員の話の感じから、ちょっと腐目線が自分の好みに合わなくなりそうだな、と思うので、積極的に続きを読もうという気が起きませんでした。
    あとは、ナンバーワンホストにして学生かつものすごく人がいい……っていう設定がしっくりこなかったのもあります。もっと毒のあるホストだったらもう少し好きだったかも。

    アパートの隣人の騒音の話がホラー入ってて面白かったです。
  • 黒妖の花嫁~忌み嫌われた私が冷酷大尉に愛されるまで~

    音中さわき/宮之みやこ

    設定には疑問多し、読みやすさは良い
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話読みました。
    すごい既視感あるな……っていうレトロ舞台+シンデレラ+妖もの。
    主人公の出自がけっこう中枢を握る一族なのに、いくら外部に嫁がせるのは能力無しっていう設定とはいえ、ほったらかし過ぎじゃない……?なんか腑に落ちなかったです。
    「実はすごい能力持ち」と「虐げられて育つ」を両立させる設定って、なかなかうまくパズルのピースを合わせて作るのが難しいよな、って思います。
    人と妖との関係性ももうひとつよくわからない。
    舞台設定は横に置いて、甘い雰囲気の恋愛を楽しむには、最初の主人公いじめられターンが少なくサクサク進むため、わりと良いのではと思います。絵もきれい。

    先人のレビューを眺めていたら、お父様の頭事情と義妹のセリフを絡めたところにツッコミが入っていて、「確かにw」ってちょっと笑いました。ありがとう、先人様方。
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  • 16年目の復讐~奴らを地獄に送るまで

    桜宇宙/FTops

    ちょっと私にはバイオレンスが過ぎた
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた3話を読みました。
    中立の星3つ。
    復讐ものはけっこう好きなので、どんなかな〜って楽しみに読み始めましたが、とにかくもともとの主人公が受ける仕打ちがひどいしその復讐方法もひたすらバイオレンス。
    私が好きなのは「復讐のための主人公の努力」部分なんだな……と、自分の趣味を知りました。
    この作品ではその努力部分はかなり短く、すぐにバイオレンス復讐実行ターンに移行してしまったので、私の中の永遠の乙女心が震えるばかりで楽しめないという状況になりました。
    趣味の問題です。
  • 塩系上司が甘すぎる

    泉条ちえり/ガジュマル/風華弓弦

    課長が好みのタイプじゃなかった
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた6話まで読みました。中立の星3。
    地味で努力家の主人公に王子様が現れる、定番の少女漫画。がんばってるのを認められたら嬉しいよね、と序盤はほほえましかったんですが、段々課長がムリに……。
    頭ポンポンしてくる男キャラって苦手なんですよ。告白もしてないくせに独占欲丸出しなのもいただけないんですよ。
    高校生の恋愛ものならそういう未熟さもまあアリですが、社会人設定でこれは、自分の趣味ではありませんでした。
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  • そうだバックレよう 奴隷買ったら、前世の常識とか倫理観とかどうでもよくなった

    神月凛/高浜文鳥/永江陽/リコピン(エブリスタ)

    世界設定についていけなかった
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた2話を読みました。
    魔力で電化製品っぽいものが動く世界設定、その魔力は人力で賄っているっぽい……よくわからない世界でした。
    ふらっと入れる店で「高級奴隷」を売っているのもなんかすごいですが、お支払いがまさかの電子マネー(っぽい)決済。
    世界観についていける気がせず、脱落です。
    そういえば、奴隷の契約書にいろいろ書いてありましたが、あれ、違反したらビリビリ感電みたいな契約魔法がかかってるんですかね。あんな紙切れ1枚、さっさと違反して逃亡しちゃえばいい気が。
  • じゃない方の伯爵令嬢 人違いで求婚されたので破談にして差し上げます

    まちの九々/春時雨よわ

    トキメキシーンが合わずに脱落
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話まで読みました。
    間違われちゃう主人公は気の毒ながら、いろいろと理由の設定はされていても「求婚相手の取り違え」が何度も発生するのは無理があるかな……庶民ならともかく貴族の婚姻はそんなに軽くないんじゃない?
    まあそれは流すとしても、作画演出が弱いです。コミカルなわけでもなく、スルスル〜っと説明的に話が進んじゃう。楽しいな、おもしろいな、という気分になりませんでした。
    あとは、求婚者が主人公に歯形をつけるシーンが……ちょっ、まだ求婚間もない乙女の指に何してんだコイツ、ってドン引きしてしまったため脱落です。ここ、きっとトキメキなシーンなんですよね?
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  • 冷遇婿ライフを満喫しようとしたら、溺愛ルートに入りました!?

    宝生悠亜/子羊ノニク/深凪雪花

    正婿が一番真面目な気がする
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の5話まで読みました。
    近世ヨーロッパ風の世界観に、異世界転生とオメガバース。
    転生したことに気付いてからは、気付く前の人格が消滅してしまっていて、なんかおかしい感じがしました。
    そこに加えて、前世薬剤師だったから抑制剤が作れる……ってんなわけあるかーーー!ってなってしまったので、ストーリーが入ってきませんでした。
    主人公も国王も思慮が浅いな、という印象で、正婿が気の毒でした。
  • 神々の権能を操りし者~能力数値『0』で蔑まれている俺だが、実は世界最強の一角~【分冊版】

    /櫻井一輝/桑島黎音

    この世界どうなってんのって脳がバグる
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の6話を読みました。
    能力強すぎてバグで数値が0で出る……ってわかっている状態なのに、なぜ無能力を装って生活できているのかが意味がわからない。
    「能力値0の能力持ち」が忌避されるという状況下なら、そもそも「能力値0」を出した子供には監視がつく気もする。
    全体的にいろいろ意味がわからない……という感じで脱落です。
    ヤレヤレ系の主人公ということもあり、演出の熱さも足りない。
    それでも作画は見やすくがんばっていると思うので、その分で星2つ。
  • 魔女の娘エリザと王子の恋

    深原にな

    「魔女」って本当はどんな存在なんだろ
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の3話を読みました。
    主人公の境遇がどうなってたのか、いまいちわからなくって入り込めませんでした。
    使用人として働かされてたの?愛人の子として冷遇はされつつも教育は施されてたの?どっち??
    奥方が主人公に言ったこともどこまで本当なんだか、そもそも「魔女」とやらが本当にそんな能力のある存在だったのか、いろいろとあいまいでスッキリせずに話に集中できませんでした。
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  • 引きこもり令嬢は皇妃になんてなりたくない!~強面皇帝の溺愛が駄々漏れで困ります~

    直江亜季子/百門一新/双葉はづき

    身分設定とかいろいろついていけなかった
    ネタバレ
    2025年10月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料の1巻を読みました。
    溺愛は嫌いじゃないし、心獣はもふもふかわいい。
    しかしいかんせん、身分関連がなんかおかしくない?理屈屋にはしんどかったです。
    主人公の実家は「公爵」なのに、別の家に対して「うちよりもっとすごい大貴族」っていうのが……そして後の方でもう一人別の公爵家が出てきて、この世界の身分制度は私の知っている公侯伯子男の階級ではなくて公爵より上の階級(王より下の)が存在するのか……?と考えてしまうほどに「公爵」の大安売り。
    そして「皇妃」がまだ存在していない内に「第一側室」って何?側室は正室が居るから発生するんであって、この話の感じだと「側室」じゃなくて「お妃候補」だよね……?

    王家の跡継ぎでありながら、跡継ぎの大事さをわきまえていない感じの王子様や、「仲良くしましょう」の一言で問答無用に諍いや敵意を止められる特殊能力……特に、争いには理由が付きものなので、それをガン無視して心を操るってなかなか恐ろしい。確かに「すごい能力」ではある。

    絵はかわいく見やすいです。
  • 金髪のダーリン【電子限定描き下ろし付き】【コミックス版】

    加藤むう

    みんなそれぞれもがいている
    2025年9月26日
    174ページ。
    「ゲイだから」とかじゃない、「この人だから」好き、っていうのが感じられて、とても好みでした。
    「金髪」「オネエ」などの要素も記号的な描かれ方ではなく、なかなかこういう描き方ができる作者さんは居ないな、と思う、月並な表現ながら「血の通った」感じ。
    盤の金髪の理由や女言葉の理由が切なく、かつ性自認があいまいなボーダーライン上にある感じが良かったです。中性的?子供っぽい?そういう言葉がピッタリとは当てはまらない、「これが盤という存在である」という印象。実際、ボーダーライン上に居る人間っていうのは、それが性的なものであれ何であれ、よほど気が強くなければ気持ちの収まりが悪いのではないかと思います。そんな不安定さに、ギュッと胸を締め付けられる思いがしました。
    この不安定さを受け止めてくれるお相手の正志ですが、この人は自分の意志が明確に強くて、盤を受け止めるには最適です。かといって、スパダリ的完璧な風なキャラではなく、けっこうなひどいこともしてしまう……けど、それを誤魔化すことなく謝れるところが誠実。
    また、盤の想い人であった、高校の同級生。最初は「なんだコイツ何がしたいんだよふざけんな」って思ったんですが、彼は彼でずっと引きずってたし盤を大事に思ってたんだろうな、と。盤の恋が叶わないのと同じように、彼は大切な友達を失うわけですよ。どちらもつらい、どうしようもない食い違い。
    それぞれがそれぞれにもがいてもがいて、やっと水面に顔を出して一呼吸……これから先もいろいろあるかもしれないけれど、転んだってまた起き上がれる、そんな気持ちになる読後感でした。
  • ブロンド

    加藤むう

    『金髪のダーリン』と改題した単行本有り
    2025年9月26日
    全話まとまった単行本が『金髪のダーリン』と改題されて出ています。
    人物それぞれのもがきが描かれて、とても良い作品でした。ぜひどうぞ。
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  • 藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん

    藤子・F・不二雄

    懐かしく古びない子供時代の大冒険
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ みんな知ってる大長編ドラですが、パワープッシュになっていたのでレビュー。
    子供の頃、『日本誕生』のあたりを映画館で観た記憶があります。テレビで毎年放送されるのが楽しみでした。
    前半はすべて名作揃い、知識やアイディアを詰め込んで、とても楽しんで描いていらしたと感じます。
    全部は字数の都合上語れませんが、特にお気に入りなのは『大魔境』と『魔界大冒険』です。
    SF好きには『鉄人兵団』もたまりません。

    『大魔境』は、地球上に残る秘境が犬の国であるという設定にロマンを感じ、クライマックスが少しトリッキーなのも好きです。「そんなのアリ?」とも思うけれど、そんなのをアリとするところが、「大切なこと」を示す、背筋の伸びた児童向け作品であると思うのです。あと、ジャイアンがすごく良かったんですよね。子供らしい弱さも、責任感も、いい意味での「ガキ大将」としての姿を見せてくれました。

    『魔界大冒険』は、魔法のファンタジーが好きなので、やっぱり魅力的です。科学道具と魔法との共存が楽しかったですし、こちらもなかなか入り組んだ仕掛けになっていて好きです。魔界での冒険にワクワクしたり、メデューサの活躍ぶりに怯えたり。美夜子さんと別れて走るのび太君の姿に涙を抑えきれなかったり。ピンチを未来の道具「以外のもの」で切り抜けられたところなんかも、コミカルさとヒヤヒヤさで気に入っています。これは映画の演出も特に良かった印象で、メデューサが追いかけてきたシーンや、バンザーイ……じゃない!のシーンが記憶に残っているお仲間も多いのではないでしょうか。

    で、この2作品、どちらも出来杉君が登場するんですが。
    のび太君たちに知識を分けてくれる賢者的役どころで、冒険には誘ってもらえないんですよね。連れてったげてよ、って思ってました。
    いや、出来杉君が参加したら、出来杉君大活躍で主役になっちゃうからダメっていうのはもちろんわかってるんですけど……時々本編で、一緒になって遊んでる時の、あの楽しそうな姿を思うと……魔境とか魔界とか絶対大喜びじゃん……?
    ドラえも〜ん、連れてったげてよぉ〜〜〜(泣)
  • おやすみストレイシープ 分冊版

    七瀬八

    睡眠、大事。ほんとに。
    2025年9月26日
    電子コミック大賞エントリー作で、無料読みになっていた分を読みました。
    「眠りを売買できる」という謎仕組のアプリを通じてつながる人との触れ合い、それぞれの人間模様が見られるヒューマンドラマ……というのが自分の読んだ範囲ですが、そこから先、眠りの世界の内側のファンタジー展開もあるのかな〜と思わせる様子もありました。
    人生のかなりを占める「眠り」、一晩の快眠が3000円ってけっこう安い気もします。買ってみたい。売った側は「眠らなかったことになる」ので身体的負担は大きいですね。
    生きていく限り明けない夜は無く、逃避のためでない「明日のためにある眠り」という観点が、なんだか心にしみました。
    まともに眠れない状態って、ほんとに精神を蝕まれますよね。睡眠が人の心を救う、こんな物語もなかなか良いと思います。期待値込み、少しおまけの星4つ。
    やさしいヒューマンドラマがお好きな方は、読んでみてはいかがでしょうか。
  • 約束の地

    えみこ山

    1997年初版の作品集
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 189ページ。
    理屈屋にはハマれず、中立の星3つ。
    短篇+表題作(本の半分くらい)の作品集。
    1997年初版で、あの頃のウィングスを懐かしんで購入してみました。初読み作家さん。
    叙情寄り、かついささか作者さんの自己満足感が強い印象で、商業作品として「初見の読者に見せる」技術が弱かったように思います。
    特に表題作、ページ数に対してキャラクターがバンバン出てくるのですが、それぞれの印象が弱く、「この人どこでどう出てきた人だっけ……」みたいになってしまって作品に没入できませんでした。物語的には、戦前のレトロな雰囲気の中での悲恋もの。身売りされた不遇+病気+裏社会、という盛り盛り設定にノスタルジーを感じました。
    同録の短篇はいずれも現代もの。
    いいね
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  • おあずけは、悪い夜の合図

    黒城

    も少しダークさがある方が好き
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料になっていた1話を読みました。
    闇系作品好きなので、NTRも嫌いじゃありません。けど、これは「続きが読みたい」とまではいかなかったです。もっと策略的な方が好みですし、主人公にいまひとつ芯というかハリが見られないのも趣味から外れていました。
    中立の星3。
    いいね
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  • 無能才女は悪女になりたい

    轟斗ソラ/一分咲/藤村ゆかこ

    どうにも設定や行動がのみこめない
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みになっていた1巻を読みました。
    絵はかわいらしいです。
    設定や行動がどうにもチグハグな感じで、どこから突っ込めばいいのかわからないぐらい頭が混乱しました。理屈屋は脱落です。
    いいね
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  • エンドロールの後には最高の旅を

    リキタケ

    ノリと理屈が合わなかった
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ パワープッシュになっていたので、立ち読みできる1話分を読んでみました。
    「いい話」を描きたい感じの、魔王討伐後の旅の話。
    主役二人の仲良しのノリが合わなかったのは、そういった物語を読むにあたっては大きかったです。
    また、1話目の「大ドラゴンの像」にまつわる理屈がしっくりこなかったです。あの像が大ドラゴンの目印のために作られたのなら、出来る限り大きく高い位置に作るのが自然なのではないかということと、では目印が無かった間は大ドラゴンはどうしていたのかということ。逆に、目印になったのは偶然で別の目的で作られたのなら、どうしてあんな場所にあんな小さいものを作ったのかということ。因と果が噛み合っていない印象で、「いい話」は土台が大事だと思う自分には、この作者さんの作る土台は心許ないという気持ちになりました。……あの程度の雨風で、いきなり崖崩れや石像の心配を泣き崩れるレベルで始めたのにも違和感がすごかったです。
  • 巻き添えで異世界に喚び出されたので、世界観無視して和菓子作ります【単話】

    和泉杏花/天乃こと

    小豆は大事な食料です
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、無料読みになっていた3話まで読みました。
    巻き添えの召喚はいい、和菓子を作ろうというのもいい、しかし食材が簡単に手に入ってしまったのは(個人的に)いかん。
    洋風設定なので、「植生上その近辺に存在しない和菓子材料を、主人公が探したり、手に入れるためにファンタジーな魔法や精霊の力を借りたりして、なんとか和菓子に似たものを完成させる」みたいなのを予想していたんですが。
    ……小豆もどきが……倉庫に転がってる……だと…………?
    小豆、煮れば普通に食べられるものですよ。食糧難の状態で「味が好みじゃない」って理由で食べないとかあり得ない。そもそも、その世界に普通にあるものなら、昔から食べられていたものになるはずで……。
    ちょっと小豆パイセンに失礼なんじゃないですか?という気分になったので、脱落です。
  • ドカ食いダイスキ! もちづきさん[1話売り]

    まるよのかもめ

    この子が心配になりすぎた
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作、無料になっていた3話を読みました。
    どういうスタンスで楽しめばいいの……?ってなりました。
    もうおばちゃん心配すぎてダメだわ。
    ドカ食いが「ダイスキ」っていうのとは違くない?カロリーと塩分で身体を壊しそうだし、あの我慢してるときの感じはメンタル壊れ気味っぽいし、21歳の娘さんが一人暮らしであの感じ、近い年頃の子を持つ身として、もうほんとにいろいろと心配すぎていけませんでした。
  • 社長令嬢復讐日記

    wato//スズキユカリ/えんがわ/おとうふ

    被害者による復讐ではなかった
    ネタバレ
    2025年9月26日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 電子コミック大賞エントリー作で、3話まで無料になっていたので読んでみました。
    被害者本人は蚊帳の外なので、「復讐」と言うよりは「世直し成敗」という感じの話。
    加害者側があまりにもわかりやすく愚かな「いじめっ子」で、いまいち物語に入り込めない。その結果、スッキリ感も得られませんでした。
    やっぱり復讐は、被害者本人の気概を見せてもらえるのがカッコよくて良いんですよね。
  • 魔入りました!入間くん

    西修

    ついつい読んじゃう楽しい少年漫画
    2025年9月19日
    無料読みの機会に読みました。33巻既読。
    楽しい少年漫画です。「入間」というネーミングが妙に好き。
    悪魔界の設定とかには思うところも多い(設定に細かいタイプなので)ですが、そういう部分は「そういうもの」として受け流し、「ちょっと変わり者の多い学園漫画」として楽しむにはなかなか良い。プラス、主人公ののし上がりバトルストーリー。
    作中で、悪魔は「楽しい」が優先される、みたいな記述がありますが、この作品自体がそれを第一基準として描かれているように思います。作者さんが楽しんで描いてそうな、屈託のない雰囲気が魅力です。
    特に目新しいという感じではなく深掘りはなく、思いついたエピソードをひとつずつ描いていく感じの話運びで終わりが見えない続けられる範囲で続けていくタイプ……基本的に私があまり得意ではないタイプの作品(だから星の数は増えない)なのですが、作者さんの「楽しい」に引きずられてついつい読み続けちゃう。
    何より、アメリ生徒会長がかわいいんですよね〜。キリッとしている普段と、わたわたしちゃう乙女な面と、とってもかわいらしゅうございます。
    あと、けっこう入間君もカッコよくて、長距離射撃好きな私は弓の発射シーンの横顔にズキュンと来ました。大事なところで髪をくくるのも、個人的に好きポイントです。
    いつまで続くか先が長そうで見えませんが、気が向いた時に読み進める感じに追いかけていって、いつか大団円の結末を見られたら嬉しいな、と思う、そんな作品。
  • 島さん

    川野ようぶんどう

    捻くれ者にはあたたかすぎたけど良い話
    ネタバレ
    2025年9月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機会に7巻まで読みました。
    ほっこり系。コンビニ店員さん、いつもお世話になっております。
    刺青のインパクトはありますが、作品内容的には刺青の痛みはあまり感じられない……どことなくキャラクターの性格と過去話とが乖離している印象で、自分の腑に落ちませんでした。
    けど、まとまっていてあたたかみがあって派手すぎず、これに人気があるのは世の中悪くないな、という気持ちです。
  • 先輩がうざい後輩の話

    しろまんた

    「かわいい」の趣味が合わなかった
    ネタバレ
    2025年9月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機会に1巻を読んでみました。
    後輩のかわいさがわからず、脱落です。これは私の好きな「ツン」じゃない。
    先輩は「おおらかな良い人」、後輩は「素直になれないかわいい子」という、作者がそう決めた役割に当てはめて世界が動いている印象で、そこにうまくハマれなかった自分には1冊読み切るのが大変でした。
    特に、お互いの看病エピソードがゾワっとする苦手さがありました。
    先輩に「ここに居て」とすがりつく後輩の姿に不自然さのあるギャルゲーイベントを感じ、後輩を家に入れちゃう先輩に大人の男性としての節度の無さを感じました。……紳士好きとしましては、病気がうつる可能性もあるし、そもそも若いお嬢さんを一人暮らしの自宅に上げちゃうのが……お嬢さんの自宅に上がったのは百歩譲ってセーフとしても、お嬢さんを自宅に上げてしまったのはいかん。これは紳士検定判定員として見逃すことのできない、大きなマイナスポイントでありました。
  • うらみちお兄さん

    久世岳

    表があってこそ裏が輝くんじゃないかな…
    ネタバレ
    2025年9月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機会に1巻を読みました。
    思い付きだけで描いた最初のネタが思った以上にウケてそのまま連載、という感じの作品でした。
    笑いどころがわからず、設定ものみこめず、脱落です。
    「表と裏」になってないのが特にイマイチでした……「表でさわやか、裏でダーク」ではなくて、表の場でダークさを振り撒いており、平坦な印象。そして、こんな言動を表に出していたら『おかあさん◯いっしょ』的番組は成立しないよね。
    と言うか、『ママンとトゥギャザー』は、いちおう『おかい◯』をイメージした番組という設定なんだろうけど……この番組、どう見ても子供番組パロディーでやってる、バラエティー番組の1コーナー。出演してる子供もゲストじゃなくてレギュラーの子役っぽいし、なんかこう、『おか◯つ』なめんな、っていう気分になりました。
  • orange

    高野苺

    主人公の性格に耐えられなかった
    ネタバレ
    2025年9月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機会に1巻と2巻途中まで読みました。
    未来からの手紙や、未来がどうなってしまうのかが気になったので最後まで読むつもりでしたが、主人公に耐えきれずに脱落です。
    最初から好きなタイプではありませんでしたが、2巻での手紙の内容、「須和が気にかけてくれていたことに気づいてあげてほしい」みたいなのでブッツリ切れました。気づいて「あげて」ほしい……だと……?何サマだ、その上から目線は……しかも「そうすれば須和が喜ぶ」とかさぁ……私は捻くれ者なので、こういう「慈愛に満ちたワタシ」感が素直に受け取れません。酔ってるだけでしょ?って。
    手紙の内容も、本気で翔を救おうと思っているとは考えがたい思わせぶりな内容で、ここはキャラクターの性格そのものよりも作者さんの力量不足を感じます。
    翔も好きなタイプではなくて、主人公にお弁当作ってもらってて消しゴムに手紙をしのばせたあの状況で、美人な先輩の告白OKするのが本気で意味がわからない……まあこれはキャラクターではなく作者の責任のような気もしますが、何にせよフラフラしていて誠実さが無い印象を受けました。
    とりあえず主人公、控えめキャラってことになっていますが、ああいうのは「控えめ」って言わないよな、という気持ちです。自分さえ我慢すれば〜みたいなことを言う人って、それを知った相手がどう感じるかまでは想像がつかない、自己中心さと鈍感さがあると思っています。私、相手に我慢させるのがものすごく苦手なので、こういう人とは相性悪いんですよね。
  • BEASTARS

    板垣巴留

    この世界、肉食獣を抑圧しすぎじゃないの
    ネタバレ
    2025年9月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 無料読みの機会に読んでみました。
    こういう、人を動物の姿で描くタイプの作品は、もっとほのぼのファンタジーが似合うな、と思いました。かつての日アサ『メイプルタウ◯』みたいな……。ああいうふわっとファンタジーであれば、世界の成り立ちとかは別に気にしなくてもいい。
    けどこの作品はシリアス寄りで、絵柄もかわいさは無い……世界の成り立ちが気になっちゃうんですよね。で、そこが気になった状態で読んでいると、この世界どうなってんのって疑問符だらけになっちゃう。肉食獣が肉食べられないって、平等どころかひどい被差別状態で、そんな状態で成立している共存は本当に共存と言えるのか……?肉食獣種の栄養状態が心配です。
    草食獣……平等を錦の御旗に「食べられる側である弱者」を武器にして肉食獣を虐げる傲慢な者どもよ……今こそ立ち上がれ、肉食獣よ!
    ……って気分になりましたが、そういう作品ではない。
    基本的にものの見方が比較的素直なんだろうな、という印象で、考え方の端々が、捻くれ者には引っかかります。
    単純に、キャラクターの性格も、私の趣味に合いません……みなさまあまりよろしくない。特にヒロインであるウサギの女の子、2巻のはじめでドン引きしました。1巻段階では「勝手に男が寄ってくる」的な、意図せぬ魔性タイプかと思っていたのですが……いや、もうあれはダメでしょう。
    そして3巻の「卵を売るアルバイト」の話で完全脱落です。なんかあれ……こわい……生理的に受け付けられなかったです。

    個人的には、1巻あとがきにあった「制服のしっぽ部分の穴は各自ハサミで切って開けてる」っていうのがかなりの合わないポイントでした。ほつれる!ほつれるよ!……私が制服を仕立てる側だったら、丹精込めて丈夫になるよう縫った服に適当にハサミ入れられるのが当たり前という状況に耐えられない気がします。
    ちょっと世界の構築に緻密さとか誠実さが不足しているなと感じ、がんばりましたが3巻でお別れしました。
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