きまぐれミルクティー【コミックス版/シーモア限定おまけ付き】
」のレビュー

きまぐれミルクティー【コミックス版/シーモア限定おまけ付き】

crim

無糖と加糖、絶妙なバランス

ネタバレ
2026年3月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 80年代のレトロポップを彷彿とさせる絵柄とデザインは、私の中ではBLからとても遠い場所にある気がしていました。作品がそこに乗るのか?BLの表面をなぞった「カワイイ♡」作品に終始してはいないか?恐る恐る読み始めたところ…もーーーね、新⭐︎感⭐︎覚⭐︎の沼でした。購入後何周したことか。

カップリングは生徒と先生という定番。定番だからこそその描かれ方には読者の目も厳しくなりますよね。このカップリングも然り、ですが、それぞれアクの強い愛すべきキャラクター性が、その定番を絶妙なバランスにしており一層魅力的です。
憧れと目の眩むような若さ、こだわりの強いリアリストと一途なコミュ力おばけ、仕事と創作…凸凹なこの対比がありながら、互いに惹かれる理由がしっかりあって、ビジュアルデザインを軸に描かれるのがとてもエモーショナル。
なかでも、作品を介して本人に会ってみたくなるところや、デザインへの信念が湊人によって語られるところ、右も左も選び方すら分からない若者の岐路などは、どんなに定番であろうと根源的、普遍的であるからこその良さが詰まっていて、作者先生の、作品とテーマへの愛情が感じられます。
選ばれたい、褒められて初めてその良さがわかる…そうそう、若い時ってそういうもんよ。自分を形作っていくのは他者の評価でもいいの。そこに「本当」が見つかることもあるんだから。
創造すること、言語化、これが若さ…!などを瑞々しく感じたい方にぜひオススメしたいです。

キャラクターとしては湊人せんせえ(しごできな年上美人)が私は大好きですが、せんせえはリアリスト故かずっと地に足が着いていて、そのくせ仕草や生き様が愛おしい、とか言うもんだからさあ…もう…!何そのギャップ!かわいくてカッコいいのよ。和樹羨ましい!
その和樹も育ちの良さが言動に表れているし、元彼女あいりちゃんもオーラのすごい秋臣も多分お母さんも、キャラ立ちがみんなすごいから。
「ヘキ」カテゴライズするなら…「大型ワンコ×年上美人」…アッ!私のヘキど真ん中だった!

描き下ろしと電子限定描き下ろしは和樹の卒業式の日のお話、7ページ+4ページ。シーモア限定描き下ろしは4年後のある1日を1ページ。
いいねしたユーザ14人
レビューをシェアしよう!