このレビューはネタバレを含みます▼
「おまえの原子を全て知りたい…」という殺し文句を放った男は早々に亡くなり、氷川を構成する原子のひとつになったように見えました。
まるで日記のような、もしくは手紙のような穏やかな語り口で、氷川青年の恋と葛藤と成長が描かれてます。特に家族関係に踏み込んで描かれてるのが好ましく、姉の弟への想いなどはグレーゾーンで、読み手が如何様にも読み取る事が出来ます。また主人公が育ちの良いボンボンで、お相手がフランスの上流階級の歳上というのも、王道ながら華やかな品格の中に規律があり、そこに悶え苦しむ要素が加味されることで、恋のコントラストを妖しく浮かび上がらせています。(だからこそラストの日に焼けた2人の愛おしいこと!)
そしてこれが少女漫画とは…恐れ入ります。最高です。